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2020 Fiscal Year Research-status Report

Quality of Life of Critically Ill Patients

Research Project

Project/Area Number 20K10732
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

池松 裕子  名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (50296183)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywordsクリティカルケア / 急性期 / 精神状態 / Dysphoria / Altered mental status / Common sense model
Outline of Annual Research Achievements

クリティカルな状況にある患者のQOLに関連した内容として、手術後に心タンポナーデを発症した患者の事例について、そのときの心理状態について分析し、Case Reportとして投稿・受理された。
患者は、説明できない体調不良に対し、順調に回復しているはずだ、と思おうとする一方で、なんとも言えない、経験したことのない不調(横になると苦しくなる、ベッドがまるで車のようにガタンガタンと揺られる感じ、など)を経験し、どのように解釈したらいいのか、どうやったら医療者にわかってもらえるのか、苦悩していることが明らかとなった。分析においては、Leventhal の Common-Sense Modelを用いて、共著者のKloos, J.とともに分析した。論文はConnect:The World of Critical Care Nursingに受理された。
同じく、クリティカルな状況にある患者のQOLに関連し、ショック状態になった患者の精神状態の変容(Altered mental status)が、文献にどのように表記されているか、92の英語論文をレビューし、共著者のPapathanassoglou, E.とともに分析した。分析の結果、Altered mental statusが明確に定義されているものは少なく、精神状態の高揚と抑制との両方を含んでいたり、抑制のみであったり、また意識レベル低下と混同されているものも多かった。クリティカルな状態にある患者の苦痛を表している精神状態の変容についての研究を推進するために、統一した定義を作成していく必要性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度、論文として公表した症例報告と文献レビューは、クリティカルな状態の患者のQOLを考察するために多くの示唆を得ることができた。症例報告では、患者は疾患や病態による苦痛のみでなく、自分の自覚している感覚が異常なのか正常なのか、どういう意味をもつのか、なぜ起きているのか、このあとどうなるのか、など混沌とした考えの中で苦しんでおり、さらに、こういうことが起きるは自分が悪いからではないか、医療者が対処をしてくれないのは自分の伝え方が悪いのではないか、と自分を責めていることがわかった。これらはただでさえ疾患による苦痛によってQOLが低下していることに加え、さらにQOLを低下させるものと考える。
文献レビューで取り上げたAltered Mental Status (AMS)は、ショック患者をいち早く見つけるための重要な所見であるが、統一した定義に欠けており、医療者に対して正しく教育されていないことが示唆された。急変を予知あるいは即座に対処することは、クリティカルな患者の救命に関わることであり、さらにAMSによって苦しんでいる患者はQOLが低下した状態にある。今後、入念な概念分析を行い、統一した定義を提唱し、医療者のみならず、いつそのような事態になるかわからない一般市民への教育の必要性が示唆された。
これらの2つの論文作成を通し、今年度予定しているエキスパートパネルを対象としたフォーカスグループインタビューに対し、多くの示唆を得ることができた。

Strategy for Future Research Activity

今年度は急性・重症患者看護専門看護師や集中ケア認定看護師等を対象としたフォーカスグループインタビューを複数回行い、クリティカルな状態の患者のQOLの本態について探索していく。ただし、新型コロナウイルス感染症の蔓延が続いており、医療者は対応に追われており、なかなか研究に協力するまでの余力がないことも想定される。もし、その場合は、Altered Mental Statusの概念分析等、できることから取り組んでいき、クリティカルな状態にある患者のQOLの明確化に対して、多方面からアプローチしていきたい。

Causes of Carryover

仮入力です。

  • Research Products

    (4 results)

All 2021 Other

All Int'l Joint Research (2 results) Journal Article (2 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results,  Peer Reviewed: 2 results)

  • [Int'l Joint Research] University of Alberta(カナダ)

    • Country Name
      CANADA
    • Counterpart Institution
      University of Alberta
  • [Int'l Joint Research] UH Cleveland Medical Center(米国)

    • Country Name
      U.S.A.
    • Counterpart Institution
      UH Cleveland Medical Center
  • [Journal Article] Altered Mental Status: An Exploration of Definitions and Descriptors in the Literature2021

    • Author(s)
      Ikematsu, Y., Papathanassoglou, E.
    • Journal Title

      CONNECT: The World of Critical Care Nursing

      Volume: 14 Pages: 1-15

    • DOI

      10.1891/WFCCN-D-20-00014

    • Peer Reviewed / Int'l Joint Research
  • [Journal Article] “Am I Wrong?”: A Case Report of Patient’s Experience With Unexpected Acute Symptom Onset During Hospitalization2021

    • Author(s)
      Ikematsu, Y., Kloos, JA.
    • Journal Title

      CONNECT: The World of Critical Care Nursing

      Volume: 15 Pages: 未定

    • Peer Reviewed / Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2021-12-27  

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