2023 Fiscal Year Annual Research Report
がん患者のコンフォートを促進する支援プログラムの開発
Project/Area Number |
20K10733
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
金正 貴美 香川大学, 医学部, 講師 (00335861)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野嶋 佐由美 高知県立大学, 看護学部, 特任教授 (00172792)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | がん / 情報ニーズ / コンフォート / 健康 / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、まずがんをもつ人の情報ニーズ(欲求)とコンフォート(心地よさ)、健康の実態を明らかにすることであった。実態調査の結果からがんをもつ人の情報ニーズ(欲求)とコンフォート(心地よさ)、健康の特徴を抽出した。調査方法は、中四国のがん患者会に所属し、治療を経験した20歳以上の人を対象とし、アンケート調査の協力依頼を行い、がん患者会の代表の方から承諾が得られた組織に協力頂ける数のアンケートを送った。そしてがん患者会の代表の方に、会員さんへの郵送でアンケートの配布を依頼した。返送は会員さんの自由意志に基づき、記入された場合、アンケート用紙が郵送法で返送された。調査期間は、2022年12月1日~2023年5月31日であった。質問紙は、対象者の概要、情報ニーズ、人間のコンフォート(心地よい状態)、家族からのサポート、精神的健康、健康関連QOL(生活の質)である。研究方法は量的記述的方法である。結果は、同意のあった21団体に、合計581部のアンケートを送付し、168部を回収した。回収率は28.9%、有効回答率86.9%(146部)であった。得られたデータは、統計用ソフト(SPSS28.0、AMOS29)を用いて分析を行った。がん患者の情報ニーズ質問紙は、17項目で4つの下位因子【悪化を低減し回復する力となる情報】、【予防に努め療養生活を続けるための情報】、【治療のため社会資源を活用する情報】、【疑問への解決に向けての情報】で構成された。信頼性は得点総和のCronbach’αが0.93であった。「がん患者の情報ニーズ質問紙」は、信頼性は内的整合性、妥当性は探索的因子分析と確認的因子分析による構成概念妥当性および同時的妥当性を備えている。結果からプログラムは、治療を受けた体験者と語り合って得られる情報、再度説明してもらいたい情報、医療者に質問したい情報ニーズへの対応であった。
|