2022 Fiscal Year Annual Research Report
終末期患者の動物介在療法を一緒に体験している患者家族の自律神経活動の変化
Project/Area Number |
20K10740
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Research Institution | Japan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
熊坂 隆行 日本保健医療大学, 保健医療学部看護学科, 教授 (80347385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 博子 日本医療科学大学, 保健医療学部看護学科, 講師 (30794705)
山村 健介 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90272822)
工藤 久美子 日本保健医療大学, 保健医療学部看護学科, 講師 (50843992)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 終末期患者 / 動物介在療法 / 動物介在療法体験 / 患者家族 / 自律神経活動の変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
対象の家族は、合計で32名であった。介入群が18名、非介入群が14名で、男性が5名、女性が27名であった。調査は、対象者の患者の入院期間によって異なり、1~4回であった。結果は、59回分で算出した。脈拍、唾液アミラーゼ、VASスケール、心電図ともに介入群は、介入おける「前」「後」において平均値を求め、対応のあるt検定を行なった。非介入群は面会の「前」「後」において平均値を求め、対応のあるt検定を行なった。介入群、非介入群合わせての結果は次の通りである。 脈拍については、「前」の平均が73.25回/分、「後」の平均が72.39回/分で有意差は見られなかった(p<0.29)。唾液については、「前」の平均が19.61KU/L、「後」の平均が26.38KU/Lで有意差は見られなかった(p<0.08)。VASについては、「前」の平均が5.51cm、「後」の平均が6.71cmで有意差が見られた(p<0.01)。心電図LFについては、「前」の平均が2.92、「後」の平均が3.51で有意差は見られなかった(p<0.17)。心電図HFについては、「前」の平均が100.73、「後」の平均が116.05で有意差は見られなかった(p<0.40)。心電図HRについては、「前」の平均が73.56、「後」の平均が74.20で有意差は見られなかった(p<0.30)。 VASについては、0(よくない)cm~10(よい)cmで、介入後の数値が高く、有意差が見られたことから、動物の介入で何らかのプラスの効果が得られたと考えられた。今回の調査からは有意差はスケール以外は見られなかったが、介入前より介入後の数値が高く、プラスの効果を示していたことから、今後も研究を継続し、患者における動物の効果について追及していく。
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