2020 Fiscal Year Research-status Report
潰瘍性大腸炎患者のその人らしさを支える総合支援アセスメントモデルの開発とその検証
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20K10743
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Research Institution | Seisen Jogakuin College |
Principal Investigator |
渡邉 たつよ 清泉女学院大学, 看護学部, 助教 (80845652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 和子 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (30586079)
北村 千章 清泉女学院大学, 看護学部, 准教授 (20643795)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 潰瘍性大腸炎 / その人らしい生活 / 病いとの折り合い |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、潰瘍性大腸炎患者がその人らしく生活できているかを測定するための尺度を開発し、これをもとにその人らしく生活することを揺るがす日常生活、社会生活よびライフイベントにおける影響、困難や苦悩を把握し、評価することである。 2020年度は、文献検討として、国内外潰瘍性大腸炎患者に関する文献、また、「その人らしさ」「折り合いをつける」の用語の定義を明らかにするための文献を検討した。その結果、潰瘍性大腸炎患者が病いと折り合いをつけることを、「潰瘍性大腸炎という慢性疾患を抱えながら生活していく場合に、その人らしさを失うことなく状況にどのように適応して生きていくのかということ、またそのプロセス」と定義した。 この定義に従い、潰瘍性大腸炎患者がどのように病いと折り合いをつけ、その人らしく生活することを揺るがすか、生活上の困難や苦悩を明確化するために、潰瘍性大腸炎患者が日常生活における病いと折り合いをつけるプロセスを明らかにすることを目的に、実態調査研究に取り組んでいる。現在までに、患者会に調査を依頼し、研究協力者からの同意を得ている段階である。 並行して、フィールドワークとして、コロナ禍における潰瘍性大腸炎患者会支援を行った。患者たちは、未知の新型コロナウイルス感染症に対して不安を抱え、感染のために交流会を開催することができずにいた。特に免疫抑制剤や生物学的製剤を使用している患者は、疾患だけでなく感染しやすいということに大きな不安を抱いていた。そのため、新型コロナウイルス感染症予防について、パンフレットを作成し配布した。また何らかの形で交流がしたいという声が多く、患者会の役員と協同しラインの公式アカウントを開いた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度中に、潰瘍性大腸炎患者がどのように病いと折り合いをつけ、その人らしく生活しているか、その人らしく生活することを揺るがす困難や苦悩の実態を質的に明らかにする予定であった。しかし、コロナ禍にあり、調査の依頼およびインタビューに困難をきたした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、ライン電話やWeb会議システムを使用できる人にはオンラインで、これらが難しい人には電話でインタビューを行い、分析を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍にあり、研究者間の打ち合わせによる交通費や、関連学会への参加ができなかったため旅費がかからなかった。また、研究進行に遅れがあり、調査費用がかからなかった。
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