2021 Fiscal Year Research-status Report
動画解析によるICUでのチューブ自己抜去予測モデルの開発
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20K10753
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
梅田 亜矢 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 看護師 (00734013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 竜哉 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, センター病院, ICU・CCU・HCU管理室医長 (30419634)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 予定外抜去 / ICU / 抑制 / 動作解析 / AI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、動画解析によりチューブ自己抜去予測モデルを開発することを目的とし、以下のように研究を進める。(1) 患者はどのような状況でチューブを自己抜去するのか、自己抜去前には予兆動作があるのかを明らかにする。(2) 作成したモデルで、チューブ自己抜去の検知と予測がどの程度可能かを検証する。2年目である本年度は、(1)に取り組んだ。データは、医療安全委員会の事例検討をするために保存している動画を使用した後ろ向き調査と、倫理承認後から予定外抜去を起こした、あるいは予定外抜去未遂の場面を使用する前向き調査を実施した。後ろ向き調査の1例と、前向き調査の動画5件の対象者から、研究使用の同意取得が得られた。もともと調査施設での予定外抜去の件数が多くないことに加え、ICUで予定外抜去をする患者は、重症のため亡くなったり、認知症であったりするケースが多く、倫理的配慮から研究対象とならず、データ取得に難渋している。しかし、得られたデータは非常に貴重であるため、来年度もデータ収集期間を延長し引き続きデータ収集を続ける予定である。また、予定外抜去が年間数例しか発生しないことからデータ補完と3次元データを得ることを目的に、モーションキャプチャを装着した看護師により予定外抜去を再現した動画の作成を目指した。しかし、世界的な半導体不足の影響を受け、機器の入手に半年以上を要してしまった。機器を入手後、予備実験として、右手を胸に近づけるという特定の姿勢をモーションキャプチャデータから検出できるかを検討した。その結果、教師なし機械学習の手法であるクラスタリングによって、右手を胸に近づけたという動作を検出できており、短期間の振動を行う等の不適切な挙動をすることなく、時系列として適切な判断を行なっていると言えた。次年度は性能評価を行い、実際に使えるものである かどうか評価を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
対象者が少なくデータ数が少ないことと、世界的な半導体不足によりモーションキャプチャーの入手が困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画では、モデルの検証を計画していたが、引き続き予定外抜去を起こした場面の動画を前向き調査で収集することと、予定外抜去のシミュレーション動画をモーションキャプチャーを装着した状態でデータ収集していきデータ数の増加を目指す。同時にモデルの作成にも取り組み、研究を推進していく。
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Causes of Carryover |
モーションキャプチャーを装着したシミュレーション動画の作成に計上する。
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