2023 Fiscal Year Research-status Report
精神科入院患者が書く「患者カルテ」の治療効果とその応用に関する研究
Project/Area Number |
20K10794
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
坪之内 千鶴 日本福祉大学, 看護学部, 助教 (90449497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 宏 藤田医科大学, 医学部, 特任教授 (00247644)
古澤 亜矢子 日本福祉大学, 看護学部, 教授 (20341977)
浅野 みどり 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (30257604)
野村 直樹 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 名誉教授 (80264745)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 「患者カルテ」 / ナラティヴ / オープンダイアローグ / 精神科看護 / 無知の姿勢 / 再著述 |
Outline of Annual Research Achievements |
「患者カルテ」は、医師ではなく患者自らが自分のカルテ(処方箋)を書く実践のことをいう。精神科看護師は、患者の語りを聴きながらその内容を「患者一人称」の形式でパソコン上に打ち込む。作成された記録を患者が確認し承認することで一枚の「患者カルテ」が出来上がる。患者は自分が考える病気の治し方や日々の想いを含め看護師と対話するが、研究においては、共同文書としての「患者カルテ」とその作成に関する対話プロセスも含め検討の対象となる。 本研究は、精神科病棟に入院中の統合失調症と気分障害の患者にとって「患者カルテ」が、どのような治療効果(早期退院、QOL及び意思決定の向上など)をもたらすか、そして「患者カルテ」を書くという方法が、精神科看護という支援に貢献する方法論となりうるか検討することを目的としている。 2023年度は、The patient-authored medical record: A narrative path to a new tool in psychiatric nursing (Tsubonouchi et al 2022、Archives of Psychiatric Nursing 39; 46-53 DOI: 10.1016/j.apnu.2022.03.009)に続き、今までの研究の枠組みの中でまだ報告していない部分、すなわち「患者カルテ」を2回作成した後に実施するフォローアップミーティングを含めて解釈し、対話を通して新たな方向性を見つけることによる治療効果を議論した論文を現在英文誌へ投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19の蔓延により感染対策のため行動制限があり、研究協力病院との協議や情報収集に遅れが生じている。研究参加者へのインタビュー調査は、Webではなく病院内での対面調査を予定しているため、当初予定した計画と時間配分で研究を続けることが困難になり大幅に遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間の延長を依頼し、研究協力が得られる施設をさらにリクルートしていく予定である。2023年度に実施できなかった研究参加者へのインタビュー調査は、感染状況を見ながら倫理承認後速やかに実施し、2024年度は本調査、分析、学会発表準備に向けて研究を遂行していく。
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Causes of Carryover |
研究計画の進捗の遅れに伴い、研究年度を1年延長した。2024年度使用額によって、国際・国内学会の学術集会で発表するための旅費及び学術集会参加費、英語論文のオープンアクセスの掲載料として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)