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2022 Fiscal Year Research-status Report

在宅精神障害者のエンド・オブ・ライフケアの実践的モデル構築

Research Project

Project/Area Number 20K10795
Research InstitutionKyoto Prefectural University of Medicine

Principal Investigator

郷良 淳子  京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40295762)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山本 純子  大手前大学, 国際看護学部, 教授 (50413422)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords在宅精神障害者 / エンドオブライフケア / 困難 / 概念分析 / 事例研究
Outline of Annual Research Achievements

令和4年度は、文献レビューと訪問看護師が経験した日本における在宅精神障害者のEOLCについて事例分析を通して課題を明らかにした。
海外の精神障害者のエンドオブライフケア(以下EOLC)の包括的文献レビューを行い精神障害者のEOLCの概念分析を行った。これにより日本における在宅精神障害者のEOLCの課題と対策の示唆をえて、また精神障害者のEOLCを定義づけた。182の英文献の内容を精査から、83件の該当文献をRodgersの概念分析によって整理し、5つの属性と6つの先行要件、6つの帰結を導いた。
5つの属性は、「精神障害者の死の捉え方の理解」「精神症状に覆われる身体症状の気づき」 「精神症状と身体症状の適時ケア」「精神保健と緩和ケアのシームレスな連携」「生死の意思決定の断続的な支援」であった。6つの先行要件は、「社会経済的要因」「身体疾患治療の知識不足」「精神障害とホームレス」「生命を脅かす身体疾患」「自己破壊行動」「専門職の偏見」であり、6つの帰結は「リカバリーの促進」「未診断死亡の減少」「短命の改善」「適切な医療提供」「アドバンスドケアプランニングの普及」「専門職の教育モデルと連携システムの確立」であった。精神障害者のEOLCとは、「精神障害者の死の捉え方の理解と精神症状に覆われる身体症状に気づき、精神保健と緩和ケアチームが継続的でシームレスに連携し、精神症状と身体症状を適時にケアすることである。その際に本人の生死の意思決定を断続的に支援することである」と定義した。
この定義をふまえ、日本における在宅精神障害者のEOLCを行った経験のある訪問看護師7名から事例10例について聞き取った。事例の状況は様々で、精神障害者の死を迎える様は、多様であり、訪問看護師が利用者の意図を組みつつ手探りで対応していた。専門職の教育システムの確立が急務であることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

コロナ禍で在宅精神障害者のエンドオブライフケアの経験のある訪問看護師へのインタビューの実施が困難であった。そのためそこから抽出される困難や課題を導き出せず、精神科病院看護職への退院した精神障害者のエンドオブライフケアの質問紙作成が困難であったため。

Strategy for Future Research Activity

令和4年度は10例の事例を分析したが、概念分析で得た5つの属性と6つの先行要件と、6つの帰結との検討比較にはデータが十分でないため、訪問看護師への在宅精神障害者のエンドオブライフケアの事例について継続的に、インタビューを行う。
また、概念分析の結果をもとに、無記名自記式質問紙(基本属性、在宅でEOLCができる可能性があると思う患者1名の状態、EOLCの在宅移行の課題、促進に必要な条件)の調査を精神科病院の看護職約700名に行い、精神障害者のエンドオブライフケアにおける病院と地域の連携の困難要因と促進要因を探索する予定である。
訪問看護師による在宅精神障害者のEOLCの実態から抽出した困難要因、促進要因と病院看護師からのこれらの結果を統合して、困難および促進要因を明らかにし、在宅精神障害者のEOLCの基本モデル案を作成する。

Causes of Carryover

研究のデータ収集等が遅れたため
計画としては、訪問看護ステーション看護師へのインタビューの謝金およびインタビューにかかる旅費(対面の場合)と全国の精神科病院への質問紙調査の郵送費用およびデータ入力等に係る費用を計画している。
これらの結果の学会発表および投稿費用としても計画している。加えて、研究成果を発表するホームページの維持費等にも充てる予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022 Other

All Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] 在宅精神障害者のエンドオブライフケアの概念分析2022

    • Author(s)
      郷良淳子 山本純子
    • Organizer
      第42回日本看護科学学会
  • [Remarks] まゆつむぎ

    • URL

      https://mayutsumugi.jp/

URL: 

Published: 2023-12-25  

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