2023 Fiscal Year Research-status Report
一般病棟での術後せん妄ケアにおける家族のケア参加プロトコールの構築
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20K10812
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
福田 和美 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (50405560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 和子 福岡県立大学, 看護学部, 講師 (00552548)
中尾 久子 九州大学, 医学研究院, 教授 (80164127)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 術後せん妄 / 家族 / ケア参加 |
Outline of Annual Research Achievements |
術後せん妄の発症は患者の回復に多大なる影響をきたすため、発症時の早期対応および予防的なケアが重要視され、看護の現場では様々な取り組みが行われている。しかし、せん妄に対するケアは、看護師が行うケアが中心であり、患者の家族に関しては、焦点を当てられていない。申請者らは術後せん妄患者の家族支援に関する研究を継続的に行う中で、患者のそばにいる家族のケア参加の必要性を見出した。 本研究は一般病棟での術後せん妄発症時および予防的ケア(以下、術後せん妄ケア)の1つとして、家族の術後せん妄ケア参加プロトコールの構築を目指す。 まずは、急性期病院で術後せん妄ケアを行った経験のある看護師を対象に、一般病棟での術後せん妄ケアにおける家族のケア参加の実態調査を行うこととした。しかし、本研究期間中に新型コロナウイルス感染症が流行し、病院での家族の面会スタイルも大きく変化した。そのため、実態調査を行う上で、新型コロナウイルス感染症流行前と、新型コロナウイルス感染症が5類に移行した現在の2つの時期について調査を行うこととした。それに合わせて質問紙の作成を行い、回答のしやすさを考慮し、Webアンケートとした。研究倫理審査の承認後に、無作為抽出した全国の急性期病院の看護管理者に研究協力の依頼を行った。承諾が得られた施設に研究対象者に対する研究協力の依頼書、ポスターを送付し、現在はデータ収集を行っている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
倫理審査の手続き、研究承諾書の準備等に時間を要し、当初の予定よりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度はデータ収集終了後、結果の分析、成果発表を行う予定である。また、実態調査をふまえて、家族のケア参加プロトコールの試案を作成し、一般病棟で術後せん妄ケアの経験がある看護師に、家族のケア参加プロトコールの妥当性や臨床での具体的な実践方法について聞き取り調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、今年度の研究の進捗がやや遅れたためデータ収集費用および研究者間の会議、研究成果の発表による費用が派生しなかったためである。使用計画としては、研究者間の会議や、研究成果発表のための学会参加による旅費を使用する予定である。
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