2023 Fiscal Year Research-status Report
家族看護実践力を高めるためのケースカンファレンスガイドの開発
Project/Area Number |
20K10840
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
井上 敦子 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 講師 (00844226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 美由紀 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70327451)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 家族看護 / 実践力 / カンファレンスガイド / チームダイナミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、家族への看護に関する検討を促進するためのケースカンファレンスガイドを開発し、活用による効果を検証することである。このガイドは、日々の看護実践の場において行われているカンファレンスのなかに家族全体を捉える視点を取り入れて、家族への理解を深め、家族看護実践につなげていくプロセスを支援するものである。本研究では、看護師個人が家族看護を実践することに留まらず、チームダイナミクスに着目し、家族への看護を実践するチーム力の底上げを図ることを目指している。 COVID-19拡大により多くの病院・施設では、家族面会の制限など家族と医療者のかかわりは減少し、家族の全体像をとらえることが難しくなった。面会制限が緩和されつつある現在において、改めて家族とのかかわりの重要性を再確認し、機会を逃さず支援していく力を身につけていく必要がある。 文献検討の結果、カンファレンスの準備や進め方に関する文献は多くみられるが、療養者を含めた家族全体への看護を検討していくためのカンファレンスの在り方について検討したものは見当たらず、臨床の現状に応じた在り方を探求する必要があると考えた。そこで、高度実践家である家族支援専門看護師を対象に、日々のカンファレンスにおいて、どのような働きかけを行っているかを明らかにするためにインタビュー調査を実施した。この結果については公表に向けて準備を進めている。 また、カンファレンスを看護職者間の検討で終わらせるのではなく、家族看護実践につなげていく必要があり、看護師の具体的な家族看護実践の内容についても明らかにする必要があると考えた。そこで、一般看護師に必要だと考える家族看護実践の内容について、家族支援専門看護師を対象とした調査を実施し、結果を発表した。 これらの結果をふまえて、ケースカンファレンスガイドの試案を作成し、検討を重ね、内容を洗練していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19による影響により、臨床実践する家族支援専門看護師との調整が困難であったため、計画全体に遅れを生じている。 カンファレンスにおける家族支援専門看護師の実践について、インタビュー調査・分析をを終了し、今年度、公表予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビュー調査の結果をふまえたケースカンファレンスガイド案の作成や検討については、オンラインを活用した意見交換等を引き続き活用することで計画を推進していく予定である。
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Causes of Carryover |
会議・打ち合わせは、オンラインを活用したため、旅費が予定より減少した。 令和6年度は、ガイドライン執筆依頼等が発生する予定のため、人件費・謝金は、令和6年度に必要となる見込みである。
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