2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K10843
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Research Institution | Sapporo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
網野 真由美 札幌保健医療大学, 保健医療学部, 助教 (50828671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 典子 日本赤十字秋田看護大学, 看護学部看護学科, 教授 (10320863)
兵頭 秀樹 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (30306154)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 子ども虐待 / 皮膚観察ツール / 子どもの怪我 / 早期発見 / 観察記録 / 看護師 / 保育士 / アプリ |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度の研究の成果について、研究実施計画1.研究協力施設の確保2.子どもの体表観察ソフト作成3.保護者へ研究の説明会を実施4.データ収集5.VeinViewerの画像等の観察記録作成を実施の5つをあげていた。1.研究協力施設は保育施設2か所、幼稚園施設1か所の計3か所を確保した。2.子どもの体表観察ソフト作成に関しては、タブレットパソコンに加え、保育士が手軽に使用しやすく、子どもが普段撮影しなれており、抵抗が少なく使用できるという観点から、スマートフォンに簡易版アプリを作成した。ほぼ完成しているが、今後使用しながら修正を加える予定である。3.保護者へ研究の説明会の実施に関しては、コロナ禍の状況により、研究者による説明会は行わず、協力施設の保育士及び、幼稚園教諭から、可能な範囲で直接説明をしてもらい、更に、保護者への回覧やメールで説明してもらった。4.データ収集においては、コロナ禍で休園や行事が中止、縮小となったこと、スタッフの多忙、更に研究者が施設へ出入りができなくなってしまった状況などから、遅れている状況である。しかし、各研究協力施設のスタッフがアプリの使用に慣れてもらう時間とし、更に、使用方法に対しての意見をもらうことで、よりアプリが使用しやすくなるように修正を重ね、完成に近づけている。5.VeinViewerの画像等の観察記録作成については、コロナ禍で研究者が研究施設に出入りできる状況にないため、機器も未購入とし、他方法も含め再考している状況である。コロナ禍で、益々、家庭にいる時間が増え、見えない虐待が増えることが懸念される状況の中、子どもの体表を観察し、小さな変化や異常の早期発見をするために、本研究のアプリが大きな意義をもたらしていると考える。忙しい保育や医療現場で、子どもをどう正確に観察していけば良いのか、アプリの使用しやすさを更に追求していく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウィルス感染状況の影響により、研究協力施設である保育園や幼稚園の休園や、行事の中止や規模縮小のため、子どものけがの頻度が減少し、更に、保護者会の中止等の影響のため、研究説明会の機会を作ることが難しい状況であった。更に、スタッフの多忙、研究者の訪問する機会を作ることが難しく、データ収集が困難な状況であった。このような状況で、データ収集方法の変更を考えなくてはならず、特殊カメラVeinViwerの購入においても、再検討中である。以上のことから、研究協力施設の確保とデータ収集において、遅れが出ている状況である。しかし、密に連絡を取り合うことで、保育園、幼稚園のスタッフに協力してもらい、タブレットパソコン内のソフトに加え、スタッフが使い慣れており、けがの撮影時に、子ども達にとって抵抗の少ないスマートフォンに簡易版アプリを導入し、手軽に保育施設で使用できるものとし、完成間近である。また、ベストナース1月号において、本ソフトの紹介記事を掲載していただき、看護職はもちろん、保育士・幼稚園教諭等の子どもと身近で接する専門職が共有できる観察ツール(本ソフト)があることで、早期に気づき、迅速に対応し、子どもを安全にみまもることに役立つことに繋がるといった、本研究の意義について公表した。現在は、更にデータ収集ができるよう、新たな研究施設確保の準備をしている。
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Strategy for Future Research Activity |
データ収集を進めるために、研究協力施設を更に3施設拡大予定である。しかし、コロナウィルス感染状況の影響により、研究者が研究施設に訪問が難しい状況が続くことが予測され、アプリ使用方法やデータ収集方法について、マニュアルやオンライン環境を活用し、データ収集を進められるようにしていく。更に、密に研究協力施設と連絡をとりあうことで、子どものけがが発生した場合に、一つの事例を貴重なデータとして取り扱えるように、研究協力施設のスタッフと研究者や研究協力者の連携をしっかりと強化し、体制を整えていく。また、遠方協力施設においては、研究分担者、研究協力者に対応してもらい、そのうえで、協力者との会議を定期的に行い、進捗状況を共有しながら、状況に合わせて分担を明確にしながら進めていく。特殊カメラVeinViwerに関しては、複数施設で同時使用が可能とすることが望ましいため、同機能の他機種の購入も検討していく。コロナ禍においても研究調査が継続できるよう、研究協力施設の状況も把握をしつつ、状況に合わせた方法を検討していく。
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Causes of Carryover |
コロナウィルス感染状況において、当初の計画通りにデータ収集が進んでおらず、それを補うために複数個所の研究協力施設に協力依頼の範囲を拡大していく必要がある。そのため、調査で使用する予定であった、皮下組織投影特殊カメラVeinViwer1台では足りず、同類で安価なカメラの複数台購入も視野に入れ、再検討している段階である。データ収集の調査状況と合わせて、カラー分析に支障がないカメラの選択をしていく必要がある。更に、研究協力施設拡大のため、研究施設で使用するスマートフォン(簡易用ソフト内臓)やカラーチャート、タブレットパソコン(本ソフト内臓)の追加購入も検討していく。
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Research Products
(3 results)