2022 Fiscal Year Research-status Report
発達障害児の保護者の受容を促す保健師の評価指標の開発と保健指導実践能力の検証
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20K10862
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Research Institution | Kinjo University |
Principal Investigator |
子吉 知恵美 金城大学, 看護学部, 准教授 (50363784)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 保健師 / 保健指導 / 実践能力 / 発達障害児 / 支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究2の【発達障害児の早期支援のための保健師の保健指導実践能力の検証】についCOVID19の影響を鑑み、全国調査の実施は控えた。その代わり、機縁法によるデータをもとに共感経験尺度改訂版(EESR)での検討を行った。さらに、EESRの対象が般成人であることから、改めて一般成人で調査をし、保健師・非保健師とし、発達障害児の早期支援のための実践能力としての保健師の共感性について比較検討した。4類型における割合の差の検定:両向型では,一般成人は32.3%,保健師は24.5%であった。また共有型では,一般成人は19.2%,保健師は33.8%であった。共有不全型では,一般成人は9.1%,保健師は27.3%であった。両貧型では,一般成人は39.4%,保健師は14.6%であった。EESRの4類型において,保健師と一般成人でχ2検定を実施した結果,有意な差がみられた。4類型における様相と残差分析では、両向型は差がなく,共有型と共有不全型で有意な差があり,保健師の方が有意に多いことがわかった。また,両貧型においても有意差があり,一般成人の方が有意に多いことがわかった。EESRの4類型における保健指導実践能力尺度得点の比較:保健指導実践能力尺度の下位尺度得点をEESRの4類型別にみると,第1因子の下位尺度得点と第2因子の下位尺度得点は4類型において有意な差がみられなかった。第3因子の下位尺度得点において,両向型と共有型で有意な差があり,両向型に比べ共有型で有意に得点が高かった。また,保健指導実践能力尺度合計得点において,両向型と共有不全型,両向型と共有型において有意な差があり,両向型に比べ共有不全型,共有型で有意に得点が高かった。現在は、保健指導実践能力とEESRの4類型と年齢や発達障害児支援経験年数等において検討し、まとめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
共感経験と保健指導実践能力についての検討結果について、まとめている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
保健師による保健指導実践にうちて、①保健師と非保健師との比較内容をまとめ、保健師による保健指導実践能力について、発達障害児支援経験年数等との比較を行った結果をまとめ、公表する。今後、全国大規模調査を実施する際に、他の尺度との関連性についても、検討していく予定である。洋雑誌への掲載準備を進めていく。
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Causes of Carryover |
次年度繰り越しをしての使用については、使用目的としての研究成果の公表という点において、国際学会への参加や洋雑誌投稿により公表を目指し、論文投稿料や英訳校正等に使用したいと考える。また、国際学会や研修会の開催があれば検討したいと考える。
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Research Products
(1 results)