2023 Fiscal Year Research-status Report
重症心身障がい児のリフレクソロジーの効果の検討-幼児を対象として-
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20K10870
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Research Institution | Iryo Sosei University |
Principal Investigator |
中垣 紀子 医療創生大学, 看護学部, 教授 (10300055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 和香子 静岡県立大学, 看護学部, 准教授 (40649638)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | リフレクソロジー / 重症心身障がい児 / サーモグラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、リフレクソロジーは、重症心身障がい児(以下、重症児)と診断されている児にどのような効果をもたらすか具体的に明らかにすることである。この研究から導き出された結果をもとに、重症児が、障がいの悪化を防ぎ、苦痛のない、より安楽な日々を過ごし、成長することができることをめざす。早期に個々に合ったリフレクソロジーを施術することで、身体の機能および生活リズムの安定に、効果がみられるのではないかと考えた。 今回、重症心身障害の幼児に対するリフレクソロジーの効果を科学的に明らかにするため、リフレクソロジー前後と施術中に、下肢及び上肢を中心にサーモグラフィーで撮影し、皮膚温の変化の視覚的データを収集した。サーモグラフィーは、生理的変化(自律神経機能)を非侵襲的に苦痛なく記録できる。対象児は東海地方のA県、B県の児童発達支援所、多機能型事業所の計4か所に通所する幼児計25名である。リフレクソロジーは資格を持ち、10年以上、重症児のリフレクソロジーを施術しているリフレクソロジストがおおよそ20~30分間施術し、研究者がその様子を撮影した。同時に主観的なデータ収集のため、対象児の保護者に対し、リフレクソロジーの効果についてインタビュー調査を実施した。インタビューの主な内容は、対象児の症状や身体的に抱えている問題、リフレクソロジーによる対象児の機嫌、表情、排泄、睡眠、身体の緊張、四肢の冷感等の変化、リフレクソロジーにより改善した症状の有無などである。インタビューは、対象児の保護者25名のうち承諾が得られた16名が実施できた。今後も保護者の都合に合わせて、インタビューを実施する予定である。現在、サーモグラフィーの写真、児の施術中の様子、保護者へのインタビュー内容の分析方法について検討をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
この研究期間中は、新型コロナ感染症が流行していた。そのため、研究対象である重症心身障がい児が通所する施設への出入りは、控えていた。このことが、研究の実施が遅れている所以である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、研究対象である重症心身障がい児へのリフレクソロジー実施前後のサーモグラフィーの撮影は終えた。対象児の保護者へのインタビューを実施中である。今後、サーモグラフィー写真とインタビュー内容の分析方法について検討し、論文としてまとめ、学会等で発表したいと考えている。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の流行のため、調査研究の遅滞が生じている。次年度、調査研究を終える予定である。また、学会参加、発表をする。調査研究協力者への謝品および学会参加の旅費等に研究費を使用する。
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