2022 Fiscal Year Research-status Report
予定帝王切開術を受けた女性が主体的に出産に関与したと思える体験
Project/Area Number |
20K10873
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Research Institution | Sonoda Women's University |
Principal Investigator |
竹内 佳寿子 園田学園女子大学, 人間健康学部, 准教授 (70749192)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 予定帝王切開 / 予定帝王切開の出産体験 / 主体的に出産に関与したと思える体験 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本の帝王切開率は増加しており、今後、予定帝王切開も増加すると予測される。予定帝王切開で出産する女性が出産を肯定的にとらえるためのケアは、重要であるが検討されていない。本研究では、予定帝王切開で出産する女性が、主体的に関与したと思える体験を具体的に明らかにするため、陣痛に耐え、自分で児を産み出すことに対する価値づけをしている日本において当事者の立場から体験を明らかにする研究手法であるエスノグラフィーを用いて行う。予定帝王切開で出産する女性が主体的に出産に関与したと思える体験が明らかになることは、そのような体験をするための看護とは何かを明らかにすることにつながり、ケアの質を高め、方向性を示すこととなる。本研究の目的は、予定帝王切開で出産する女性が、主体的に関与したと思える体験を具体的に明らかにすることである。 2021年度には、妊娠35週の時点で予定帝王切開が決定した妊婦を対象とし、20名から研究協力の同意が得られ、初産婦が4名、経産婦が16名であり、14名は前回帝王切開の経験があった。 2022年度は、20名のインタビューデータから逐語録を作成し、インタビューの語りの文脈ごとに、子どもを産む女性の文化的・役割的な背景を踏まえて今回の妊娠・出産にまつわる体験を整理し、具体的な体験から抽象度を上げてまとめ、その体験を妊娠から産後まで時期を区切って整理した。さらに、整理した各時期の体験から主体的に出産に関与したととらえられる体験、あるいはとらえられない体験を抽出した。今後、それらの体験から、総合分析を行い、看護の示唆を検討する方向で進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
20例のインタビューデータの分析は、個別分析は終了し、総合分析を行っている状況である。当初は、2022年度までに終了予定であったが、総合分析に予定よりも時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
少し時間を要したが、分析終了の目途は立っているため、今年度中に終了することができると考えている。
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Causes of Carryover |
論文発表ができなかったため、その分が余剰となった。2023年度に論文発表に執行予定である。
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