2020 Fiscal Year Research-status Report
子育てにおける母親と祖母間の肯定的役割関係の構造に関する研究
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20K10877
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Research Institution | Nishikyushu University |
Principal Investigator |
仲道 由紀 西九州大学, 看護学部, 講師 (00437790)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 養育期の家族 / 子育て / 母親 / 祖母 / 肯定的役割関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
養育期の家族、特に母親有職世帯においては祖父母が担う子育て役割機能は大きい。しかしその一方、世代間の育児方針のずれや育児方法の違いに戸惑いを感じる母親や育児支援を重荷と感じる祖母の姿も近年報告されている。そこで本研究は、子育てにおける母親と祖母間の肯定的な役割関係の構造を明らかにすることを目的とする。また、本研究は次の2つの研究から構成される。1.概念分析と質的研究により、「母親と祖母間の肯定的役割関係」の概念因子を探索する。2.明らかになった概念因子をもとに「母親と祖母間の肯定的役割関係尺度」を作成し、構成概念とその妥当性を明らかにする。母親と祖母相互間の肯定的な役割関係が明らかとなり、子育てにおいて親世代、祖父母世代の相互のより良い関係性の構築が促されることにより、母親の育児不安や祖母の負担感を軽減することができると考える。 2020年度は、子育てにおける母親と祖母間の肯定的役割関係の様相に関する文献検討を行い、「子育てにおける母親と祖母間の肯定的役割関係」の概念分析を実施した。さらに母子看護の専門家より概念枠組みについてスーパーバイズを受けた。概念分析結果をもとに母親と祖母を対象に双方が認知する「子育てにおける肯定的役割関係」を質的研究にて明らかにするためにインタビューガイドを作成し、保育施設に調査依頼をしたが、新型コロナウイルス感染拡大のため、施設より調査の許可を得られずに調査が滞っている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大のため、施設において調査を実施できない状況であり、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、新型コロナウイルス感染拡大の状況をみながら、調査開始時期を慎重に判断する。また、調査方法を面接調査からオンライン面接調査や電話面接調査への変更も検討する。
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Causes of Carryover |
2020年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、学会や研修に参加することが困難であったことから出張費を使用せず、また計画通りに調査を実施することができなかったため、人件費・その他の費用を使用することができずに次年度使用額が生じた。次年度は研究補助者の確保を行い、調査を進め、研究が順調に遂行できるよう調整を行っていく。
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