2023 Fiscal Year Annual Research Report
医療的ケアが必要な乳幼児をもつ親の不適切養育行動アセスメント指標の開発
Project/Area Number |
20K10890
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Research Institution | Osaka Shin-Ai Gakuin University |
Principal Investigator |
楢木野 裕美 大阪信愛学院大学, 看護学部看護学科, 教授 (90285320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 裕子 大阪公立大学, 看護学研究科, 講師 (00382250)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 医療的ケア / 不適切養育 / 乳幼児をもつ親 / アセスメント指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の実績 : 前年度には医療的ケアを要する乳幼児をもつ親の不適切養育アセスメント指標を作成したが、この指標では、調査対象者に当初予定していた保健師や訪問看護ステーション勤務者は、新型コロナ感染症の影響により含められなかった。今年度に入り、訪問看護ステーション、保健センターの協力が得られることになり当初の調査対象者による指標の作成を試みた。調査対象者は322名であった。分析は、項目分析、次に信頼性の検討としてCronbach’s αの値を算出し、α係数が0.8以上であることを確認した。妥当性の検討として、構成概念妥当性は、因子を抽出する探索型因子分析を行った。抽出した因子を潜在変数、それに属する項目を観測変数としてモデルを作成し、共分散構造分析を用いて確認的因子分析を行い、モデル適合度を評価した。「乳幼児の養育に関わる不適切さ」として5項目、「医療的ケア児の健康管理に関わる不適切さ」として6項目、「子どもへの情緒的対応に関わる不適切さ」として5項目、「親と社会の繋がりに関わる不適切さ」として6項目の4下位尺度20項目の指標を作成した。 医療的ケアを要する乳幼児をもつ親の不適切養育アセスメント指標の活用では、医療機関、訪問看護ステーションに勤務する看護師が1か月試用して、その意見を求めた。指標活用により、意図的な養育状況の観察や観察の視点が明確になること、医療者間のケアの継続ができること等の効果があった。一方、指標は6段階でチェックをしていくが、その段階の判断の難しさ、看護師間の個人差の可能性が指摘され、さらなる指標項目や使用方法に対する修正を進めていく必要がある。
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Research Products
(1 results)