2021 Fiscal Year Research-status Report
子宮内膜症はなぜ治療開始が遅れるのか?:成人女性患者の振り返りを通じて
Project/Area Number |
20K10897
|
Research Institution | Shonan Kamakura University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
森 明子 湘南鎌倉医療大学, 看護学部, 教授 (60255958)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 真美 目白大学, 看護学部, 助教 (10759880)
百枝 幹雄 聖路加国際大学, 看護学部, 臨床教授 (50221627)
實崎 美奈 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (80412667)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 子宮内膜症 / 月経困難症 / 女性不妊症 / 女性の健康 / 受診行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、子宮内膜症で治療経験のある(受療中を含む)成人女性の思春期以降の子宮内膜症の兆候・症状と対処の経過・過程を明らかにし、青年期女性の子宮内膜症のリスク因子の発見と受診行動を促進するために有用な情報を得ることにある。本年度は、文献検討による子宮内膜症に関するエビデンス情報の収集を行い、インタビュー調査のための情報収集シート及びインタビューガイドの作成を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
子宮内膜症の発症から発見・治療・症状緩和の看護についてアウトカムモデルを用いて文献検討を行った。PubMed, CINAHL with full text, 医中誌Web, 最新看護索引を検索エンジンとし, ‘endometriosis’ and ‘nursing’ 「子宮内膜症」&「看護」のキーワードで2020-2010年の10年間を検索,計214件抽出された。重複を除き,日本語及び英語で書かれた研究論文に絞った。さらにアブストラクトや本文を読んで医学系論文の基礎研究・診断・治療に関する論文,及び結果の記述に子宮内膜症との関連が不明な論文は除き,生活,思春期・青年期,後年への影響,看護ケアの視点を残し,30文献を分析対象とした。30文献は,量的研究(前向きコホート,ランダム化/非ランダム化比較試験,横断的研究等)21件,質的研究(エスノグラフィー,現象学的アプローチ,メッセージ分析等)7件,統合的文献レビュー等2件であった。アウトカムモデルの使用により,発症リスク要因,月経困難症や痛みなどの症状,日常生活や情緒面への影響など子宮内膜症をめぐる研究成果を経年的,縦断的な視点で把握できた。 これらをもとにインタビュー調査のためのインタビューガイド及び情報シートを作成した。収集する内容は、現在の年齢、初覚年齢、初診時年齢、月経歴(初経年齢・月経周期・月経持続日数)、家族歴、診断時年齢、現病歴(病期・治療内容)、妊娠・分娩歴、不妊治療歴、婚姻の状態、就労の状態、子宮内膜症の兆候・症状、対処・行動、思考、感情、影響要因についてである。現在、インタビュー調査に向けて研究倫理審査の途上である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度中にインタビューの開始ができなかったため、若干遅れており、第一段階が終了していない。そのため、上半期中に研究倫理審査を終え、インタビュー調査を開始し、下半期の前半に結果をまとめ分析する。下半期後半に第二段階のケアの検討を行う予定である。インタビューを研究補助者含めて4-5名で行うことでスピードアップを図る方策である。
|
Causes of Carryover |
インタビュー調査の開始に至らなかったため、謝金等が未使用となったため。次年度は遅れているインタビュー調査を行うことで謝金に使用する計画である。
|
Research Products
(1 results)