2022 Fiscal Year Research-status Report
子宮内膜症はなぜ治療開始が遅れるのか?:成人女性患者の振り返りを通じて
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20K10897
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Research Institution | Shonan Kamakura University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
森 明子 湘南鎌倉医療大学, 看護学部, 教授 (60255958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 真美 目白大学, 看護学部, 助教 (10759880) [Withdrawn]
百枝 幹雄 聖路加国際大学, 看護学部, 臨床教授 (50221627)
實崎 美奈 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (80412667)
高畑 香織 湘南鎌倉医療大学, 看護学部, 講師 (80818443)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 子宮内膜症 / 月経困難症 / 女性不妊症 / 女性の健康 / 受診行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究は、子宮内膜症で治療経験のある成人女性の思春期以降の子宮内膜症の兆候・症状と対処の経過・過程を明らかにし、青年期女性の子宮内膜症のリスク因子の発見と受診行動を促進するために有用な情報を得ることを目的としている。選択基準(20歳以上45歳未満、子宮内膜症の治療のために現在通院中もしくは過去に通院していたことがある、子宮内膜症因子のある不妊治療中もしくは過去に治療していたことがある)および除外基準(子宮内膜症以外の婦人科疾患がある、精神疾患を有する、日本語による会話ができない)を満たす研究協力者10名のインタビューを行った。インタビューはzoomを用いて行い、許可を得て録画・録音を行った。研究協力者は、関東及び関西地方にある計3つの不妊治療専門クリニックに通院する患者であり、平均年齢37.1(29-41)歳であった。生児のいる女性は3名、流産既往のある女性は4名であった。月経困難症の初覚が高校生の時であった者は4名おり、初覚と同時に受診し、診断に結びついた者は2名で、4名中の他の2名は、20代後半か30代前半になって、診断を受けていた。20代後半か30代前半になって月経困難症の自覚があり、子宮内膜症の診断を受けた者は5名いた。月経困難症の自覚がなく、不妊治療のための受診にて、子宮内膜症の診断がなされた者は1名であった。発症や症状の経過、日常生活への影響、医療者の関わりなどについては分析中である。なお、予定症例数を得るため、データ収集を継続する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
①研究協力者のリクルートが困難であるため。医療機関にて組入れ基準にあった患者に声かけはしているが、研究協力意思をもつ患者が少ない。 ②データに偏りがないか確認のためにも現在は通院していない研究協力者のインタビューが必要であるがまだ行えていない。
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Strategy for Future Research Activity |
遅れの理由①に対しては、新たに協力医療機関を増やすことで対応する 遅れの理由②に対しては、子宮内膜症患者の自助グループに協力を求め、スノーボールサンプリングで対応する
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Causes of Carryover |
想定した以上に、研究協力者のリクルートが困難で、研究協力意思をもつ患者の確保が難しいことや、現在は通院していない研究協力者のインタビューがまだ行えていないなど、研究の進行が遅れているため、次年度使用額が生じている。 研究協力施設を増やすことや、自助グループ等の協力を得て、データ収集を継続する計画である。また文献レビューをまとめ論文化すること、分析結果を実践に活かす方略を検討する計画である。
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