2021 Fiscal Year Research-status Report
男性の妊孕性に関するリテラシーと血中ホルモン測定による妊孕力の実態
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20K10899
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
山口 典子 新潟医療福祉大学, 看護学部, 准教授 (90465469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 康香 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (10332941)
吉沢 豊予子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80281252)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | テストステロン / 妊孕性 / リテラシー / 男性不妊 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、本邦における男性の妊孕性に関するリテラシーの実態と、さらに実際の身体的な妊孕力との関連を検証するため、研究代表者らが作成する妊孕性に関するリテラシー尺度を用いて、生殖年齢にある男性の血中ホルモンとの関連を明らかにすることを目的としている。 まずは男性の妊孕性リテラシー尺度を開発した。研究代表者らが行った先行研究のインタビューデータの2次分析を行い、また男性の妊孕性リテラシーに関する国内外における文献を幅広く精読した後、研究者間で討議を重ね、59項目からなる尺度試案を作成した。 次に、この尺度の信頼性と妥当性の検証を目的とした調査を実施する研究計画書を作成、所属機関の倫理委員会の承認を得た。 倫理審査承認後、web調査会社と契約し、生殖年齢にある男性を対象としたweb調査を実施し検証を行った。その結果、知識については19項目4因子「女性の妊孕性に影響する年齢と疾患に関する知識」「男性の生殖能力に影響する物理的リスクに関する知識」「男性の生殖能力に影響する生活習慣改善に関する知識」「男性の性機能と生殖能力に関する知識」、リテラシーについては18項目4因子「必要な時にパートナーや医療者に支援を求め、コミュニケーションをとることができる能力」「適切な妊孕性に関する情報を入手し正しく理解することができる能力」「妊孕性に関して得た情報から自分の状況に当てはめリスク判断をすることができる能力」「将来の妊娠のために意思決定をし行動に移すことができる能力」となり、信頼性および妥当性が確保された。これらの結果については、学会発表にて公表し、現在、論文投稿の準備を行っている。 今後は、作成した尺度を用いて、次のステップである臨床での調査に入るため、所属大学及び研究協力施設となる病院の倫理審査申請を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
尺度作成とその検証までは順調に進んでいる。またその結果についても学会発表にて公表を行った。現在、論文投稿の準備を進めている。しかし、次のステップである臨床データの収集に関しては、新型コロナウイルス感染禍により非常に困難な状況があり、遅れが生じてきていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
所属機関と臨床データ収集を予定している病院施設での倫理審査承認に向けて、準備を進める予定である。臨床でのデータ収集が困難を要する場合は、データ収集数を縮小することや、予定していた協力施設ではない施設への依頼を検討すること、また協力施設を一施設だけではなく増やすことによって、少人数のデータを細やかに収集するなどの対応を研究者間で検討したい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大により、臨床データ収集に至らなかったためと考える。今後の使用計画としては、臨床データが収集できれば、検体検査料及び謝金等にて使用額が大幅に増加することから、研究遂行を目指し、臨床データ収集に向けて準備を継続する。
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Research Products
(2 results)