2020 Fiscal Year Research-status Report
ヘルスリテラシー向上を目指す妊娠後期からの授乳教室「First Gift」の開発
Project/Area Number |
20K10925
|
Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
常田 裕子 京都橘大学, 看護学部, 准教授 (40622486)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 俊子 関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (00232992)
上澤 悦子 京都橘大学, 看護学部, 教授 (10317068)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | ヘルスリテラシー / 授乳 / 妊娠期 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究を着手する前に先立ち行っていた研究テーマに関連する助産師を対象としたフォーカスグループインタビューの研究成果をまとめ、助産師自身が考える妊娠期からの授乳支援について明確にした。助産師は、妊娠期から産褥早期における母乳育児支援について、【助産師による授乳支援】【母乳育児を支援する環境・機会】【母乳育児をできる母親の状態】と【関係職種間の理解】をを挙げた。 助産師が考える母乳育児の実現について、助産師による具体的な授乳支援だけではなく、母乳育児を支援する環境や機会や、母親の状態が明らかになった。本研究が介入方法として考えている妊娠期からの関わりは、【母乳育児を支援する環境・機会】となり、母乳育児の実際を知ったり体験したりすることで、母親のイメージと実際とのギャップを少なくし、母乳育児の実現につながる可能性が考えられる。一方で、「母親の参加しやすさ」「妊婦健康診査の待ち時間の活用」や「知識提供の限界」も挙げられ、妊娠期の集団教室のみの運用を再考する必要性も示唆された。 これらの結果より、本研究の介入方法を調整する必要性と共に、昨今のCOVID-19流行を踏まえると、積極的な研究協力施設の確保が困難であったため、感染流行下での運用を検討する必要性があげられた。そのため、文献を用いて、ヘルスリテラシーに関する情報の整理と共に、上記介入方法を検討している段階である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前述のように自身の先行研究結果を踏まえると介入方法の微調整が必要となった。また日々変動するCOVID-19流行により、本研究の研究協力機関となる病院や診療所に積極的に研究協力依頼の事前調整等を行うことが困難であり、研究協力施設や研究協力者のリクルートを行い、介入研究の準備を進めることができなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
COVID-19流行の状況にもよるが、現時点では、本研究計画書の妊婦を対象とした介入方法となる直接的な教室の運営を行うことは現実的な方法とは言い難い。本計画書を策定時点に想定していたような介入効果を得られにくい環境下での研究遂行となりうる。教室運営よりデジタル媒体の配信等への変更など、現時点での運用可能な方法を明確にすると共に、COVID-19流行に合わせて、研究協力施設の負担に配慮しながら、研究を遂行していく。
|
Causes of Carryover |
令和2年度の研究遂行が遅れている関係で、様々な物品等の調達をほぼ行わないまま、進捗している。そのため、当初の予定に合わせて物品等の調達および研究協力者・施設等の確保に応じて、使用していく予定である。
|