2021 Fiscal Year Research-status Report
医療的ケア児の経腸栄養製品の長期使用における免疫機能と腸内有機酸への影響
Project/Area Number |
20K10937
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
星出 まどか (梶本まどか) 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師(連携講座) (30610878)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松重 武志 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (60528941)
井上 裕文 山口大学, 医学部附属病院, 医師(時間給) (70650604)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 医療的ケア児 / 免疫機能 / 経腸栄養製品 / 腸内細菌叢 / 難治てんかん / ウエスト症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
山口大学医学部附属病院で定期通院中の小児中枢神経疾患、筋疾患で経管栄養(胃管、十二指腸チューブ、胃瘻)を施行している18歳までの小児でご家族の同意を得られた10名について解析した。除外基準としては経管栄養開始後1か月以内、経口摂取を併用、感染症罹患中である児。解析内容は性別、年齢、基礎疾患、合併症、併用薬、栄養剤および末梢血・一般生化学・カルニチン・重金属・免疫機能について各種検討した。栄養剤はエネーボ、ラコール、エレンタール、エンシュアを使用していた。いずれの児もすでにカルニチンが補充されている栄養剤を使用しており、また5例で2種類以上の栄養剤を補充しているためか、明らかな低カルニチン血症や重金属低値は認められなかった。また、どの症例も栄養剤の調整を開始後は感染症で入院する頻度は減ったが、年齢が進んだ影響も示唆された。医療的ケア児の基礎疾患はバラエティーに富んでおり、脳性麻痺、染色体異常、交通外傷後、先天性サイトメガロウイルス感染症などだった。医療的ケア児の基礎疾患の幅は広く、解析に困難さがでることが判明した。また、昨今の医療の進歩ですでに栄養剤の改良が進んでおり、現在投与中の栄養剤では低カルニチン血症は認められなかった。そのため、医療的ケア児の基礎疾患となりうる破滅型てんかん(ウエスト症候群、レノックスガストー症候群、頻回のてんかん重積をきたす難治てんかん)について、健常児と比較し、腸内細菌叢や免疫機能に差異がないか研究目的を軌道修正することとした。ウエスト症候群症例9例と健常群を比較し、上位占有群のBifidobacterium属、Bacteroides属は有意差は認めなかった。Akkermansia属についてはウエスト症候群を発症した症例では1例も検出されなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
医療的ケア児の基礎疾患背景を統一させることを試みているが、症例の確保に難渋している。
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Strategy for Future Research Activity |
医療的ケア児の基礎疾患となりうるウエスト症候群の腸内細菌叢および免疫能が治療によってどのように変化していくか検討していく。
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Causes of Carryover |
令和3年度に提出予定の検査数が確保できなかったため令和4年度にまとめて提出予定とした。便検体を20検体採取し、テクノスルガラボで解析依頼予定。
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