2023 Fiscal Year Research-status Report
Psychomotor development and Parenting Environment in low birth weight infants: Longitudinal study
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20K10943
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
井上 みゆき 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (80347351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 健 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60316114)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 早産児 / 発達 / 家庭環境 / 親の学歴 / 親の喫煙 |
Outline of Annual Research Achievements |
周産期医学の進歩により、わが国の新生児死亡率は世界的に見ても低く、極低出生体重児の救命率は著しく向上してきている。その一方で生存児の知能障害の発生頻度は増加している。そこで本研究は、出生体重1,500未満の1歳6カ月・3歳・6歳における精神運動発達に影響する養育環境を明らかにし子育て支援の示唆を得ることを目的とした。対象は、出生時体重が1500g未満で先天性異常がなく、1歳6か月、3歳、6歳に発達検査を受け、保護者が家庭環境質問誌紙に回答した者である。分析は、発達検査の結果と家庭環境との関連を調べた。その結果、 <1歳6か月>18名、平均妊娠週数は29.4±2.1週、平均出生時体重1189.4g±238.5であった。発達検査と関連したのは、お互いの友達を尊重する、イライラしたときに何がいけないのか聞く、子どもが自分に求めているようなときだけ手を貸す、母親の喫煙などであった。<3歳>12名、平均妊娠週数29.8±2.5、平均出生時体重1129.1g±299.6。発達検査との関連は、「イライラしたときに何がいけないのか聞く」「子どもが行きたいところを取り込む」「育児ストレス」「父親の喫煙」であった。 <6歳>17名の子どもの平均妊娠週数は29.1±2.4週、平均出生時体重は1160.5±234.4であった。発達と関連したのは、父親の学歴であった。 子どもの発達には、意見を聞き自主性を尊重した関わり、親の喫煙、父親の学歴が発達に影響を与えることが示唆された。親への育児指導に、子どもの意見を取り入れた遊び一人をする、一人遊びをしているときには、不必要な声掛けをしないなど、子どもの自主性を育てるかかわりを入れることが必要であると考えられた。また、親の禁煙指導を行うことも重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染症、インフルエンザの流行などがあり、子どもの検診(発達検査)への受診を控える傾向があり、発達検査のデータ収集が順調にいかないためである。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナウイルス感染症、インフルエンザの流行が落ちつくことで検診の受診率が向上することを期待する。
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Causes of Carryover |
使用金額が生じた理由:コロナ感染症の影響でデータ収集が予定通りにできなかったこと、2023年5月以前は学会等も遠隔であったため旅費がかからなかったこと、 使用計画:データ収集と国際学会参加費に使用する予定である。
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