2021 Fiscal Year Research-status Report
助産師の周産期メンタルヘルスケア実践能力向上のための教育支援プログラムの開発
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20K10945
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
下中 壽美 (前盛壽美) 沖縄県立看護大学, 看護学部, 助教 (70405611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 松代 沖縄県立看護大学, 保健看護学研究科, 准教授 (30326508)
新城 正紀 沖縄大学, 健康栄養学部, 教授 (50244314)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 周産期メンタルヘルス / 助産師 / 病院 / 教育支援 / アクションリサーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
周産期メンタルヘルスケア実践能力向上のための教育支援プログラムを開発するために、医療機関でのアクションリサーチを計画していたが、2020年度よりCOVID-19感染拡大状況の影響を受け、予備的研究を縮小して実施し、本研究の研究計画の見直しを行った。2021年度の研究活動として、予備的研究(2019~2020)の成果を国際学会(1件)、国内学会(1件)で発表した。両学会で発表した内容は以下の通りである。 予備的研究1(国際学会)では、産科医療機関で周産期メンタルヘルスケアに関わる助産師を対象としたインタビュー調査結果をメンタルヘルスケアの促進要因を探索する目的で再分析を行った。その結果、促進要因として、「誰もが相談し合える文化」、「妊婦へ継続して関わる機会」、「臨床心理士の存在」、「コミュニケーションスキル」、「自分に求められる役割を知り行動する能力」などが示唆された。予備的研究2(国内学会)では、医療機関の産科管理者からみた周産期メンタルヘルスケアの課題を明らかにすることを目的に産科管理者3名のインタビューを実施し分析した。産科管理者は、「管理者および助産師としての視座」をもちながら現場の課題解決のために「管理上の工夫」や「スタッフの後方支援」を続けていた。その中で、課題として「人材育成の課題」、「システム構築の課題」を抱えていた。 これらの結果を踏まえ、複数の産科医療機関で勤務する助産師を対象としたアクションリサーチ(周産期メンタルヘルスケア実践上の課題を解決するための教育支援の取り組み)を計画しているが、COVID-19感染拡大状況の影響を受け、研究実施まで至っていない。その他、周産期メンタルヘルスにおける多職種連携の在り方について、学会、研修会等で情報収集を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19感染拡大状況の中、医療機関で働く助産師とアクションリサーチを進めることが厳しい状況にあり、研究方法の一部見直しが必要となったため遅れている。 沖縄県内での感染拡大状況は全国と比較しても厳しく、2021年4月12日から5月22日まで蔓延防止等重点措置期間、引き続き、5月23日から9月30日に緊急事態宣言期間、さらに、2022年1月9日から2月20日に再度蔓延防止等重点措置期間が発令されていた。このような中、研究者の研究活動時間の確保、医療機関との連絡調整および、分担研究者との研究調整が困難であったため、研究進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
医療機関で働く助産師が周産期メンタルヘルスケアを行う上での課題を解決するための方策を明らかにすることを目的とし、多施設の助産師を参加者とした研究を実施予定である。COVID-19感染拡大状況の中でも継続してアクションリサーチを行うためにWebシステム活用等を図り、また、研究を推進するために研究分担者、研究協力機関の管理者および研究参加者の連絡体制を密にして、研究計画に沿って研究を遂行する。
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Causes of Carryover |
アクションリサーチが遂行できなかったため、次年度使用額が生じた。次年度にWebシステムを利用したアクションリサーチを進めるための物品購入と教育支援実施費用として使用する予定である。
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