2020 Fiscal Year Research-status Report
Development and effects of a parenting fatigue reduction program using an integrated approach for elderly women
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20K10947
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
植竹 貴子 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (20438617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 真理 順天堂大学, 医療看護学研究科, 特任教授 (20216758)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 育児 / 疲労 / 補完代替療法 / 認知行動療法 / 統合医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究目的は疲労を有する育児期の高年女性に対する統合的アプローチのプログラムを開発し、その効果を検証することである。今年度は、プログラム作成の準備として以下の1~3を実施した。 1.育児期の疲労の概念の明確化:先行研究では、産後入院中~産後6か月頃までの「産後の疲労」の定義は存在したことから、産後6か月以降における「育児期の疲労」の定義を明確化した。Beth L. Rodgersのアプローチを用い、和文献25件、英文献31件から、育児期の先行要因・属性・帰結・関連する概念を抽出し、産後6か月以降の育児期の疲労の定義を定めた。 2.育児期の疲労の関連要因・対処方法の特定:生後6か月以降の未就学児の母親(30歳以上)1122名を対象とし、Web調査法で無記名自記式質問紙調査を実施した。その結果、疲労への影響が認められた要因は、簡略更年期指数(以下SMI)、育児に対する自己効力感尺度(以下PSE)、経済的不安、情緒的サポートの満足度、就労有り、睡眠時間であった。また、疲労の対処方法の実施率は、高い順に「睡眠をとる」、「一人の時間を作る」、「おいしいものを食べる」、「家事や育児の手を抜く」などであり、どれも他者の協力無しで行える対処方法であった。 以上より、育児期の疲労軽減のための介入は、経済状況や就労状況、支援状況に配慮し、対象者が受け入れやすい方法で、不快症状や睡眠への支援、自己効力感を高める関わり、精神的サポートを強化する必要性が考えられた。 3.介入プログラム案の作成 :先行研究で介入効果が示された介入および2で特定された関連要因や対象者の受け入れやすい方法を取り入れ、認知行動療法と補完代替療法を用いた統合的アプローチによる介入プログラム案を作成した。今後は、パイロットスタディを実施し、本調査の実施可能性を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は介入プログラム作成に向けて、育児期の疲労の概念や関連要因を明らかにすることが目標であり、達成することが出来た。また、育児期の疲労尺度を作成する予定であったが、先行研究で使用されていた尺度を本研究においても使用できると判断した。そのため、次年度の計画であった介入プログラム案の作成に着手することが出来きた。よっておおむね順調に進んでいると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、パイロットスタディを実施し、介入プログラム案の妥当性の検証、プログラムの精錬化、本調査の実施可能性を検討していく。コロナ禍において対象者の募集や集団での介入が困難であることから、Webを活用し対象者の募集、介入、調査票の配布・回収を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
物品費ではプログラム開発のための動画作成・編集のための電子機器類として計上したが、機器類は次年度購入することとした。学会発表や研修参加がWeb開催となったため旅費が生じなかった。また、人件費・謝金・その他は尺度開発のための資金であったが、尺度開発が不要となり、今後、コロナ禍において、集団での介入や調査票の配布・回収が困難であるため、Webを用いた対象者募集や調査票の配布・回収のために使用予定である。
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Research Products
(1 results)