2023 Fiscal Year Research-status Report
特定妊婦等ハイリスク母児への支援力向上のための看護職再教育プログラムの構築
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20K10954
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Research Institution | Daiichi University, College of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
平田 伸子 第一薬科大学, 看護学部, 教授 (60304846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 弥恵子 第一薬科大学, 看護学部, 講師 (50633004)
吉武 毅人 第一薬科大学, 薬学部, 教授 (30369095)
西地 令子 第一薬科大学, 看護学部, 教授 (30413636)
園田 和子 第一薬科大学, 看護学部, 准教授 (10583479)
小川 有希子 第一薬科大学, 看護学部, 助教 (00642703)
西田 和子 第一薬科大学, 看護学部, 教授 (20162571)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 特定妊婦 / 継続支援 / 行政保健師と臨床助産師の連携 / SCAT / 半構造化面接 |
Outline of Annual Research Achievements |
子ども虐待の発生予防に資するために、特定妊婦等の社会的ハイリスク母児に関わる看護職について、行政保健師と臨床助産師の連携に関連する2つの調査を実施・分析した。 1.特定妊婦支援にかかわる臨床助産師の役割-行政看護職との連携の難しさに焦点をあてて― 特定妊婦とかかわりのある産科外来に勤務する助産師2名(臨床経験歴20年以上有)へのインタビュー調査を実施した。半構成的インタビューの内容は「特定妊婦支援において日頃から思うこと」「多職種連携、特に行政保健師との連携についてのむずかしさ」についてである。逐語録を作成しSCATを用いて分析を行い考察を行った。理論記述を統合し特定妊婦支援に関わる助産師が行政保健師との連携において感じる困難性と望まれる連携のあり方について広い視野から考察しまとめることができた。 2.特定妊婦の中で支援の届きにくい対象へのアウトリーチに関する研究 母子保健5年以上の経験を有しかつ特定妊婦1例以上に関りを持つ行政勤務経験のある保健師4名からの聞き取り調査をまとめ分析した。内容は、どのようなアプローチを行ったか、求められるスキル、スキルアップに努めている点、行政のフォローを超える打開策についてである。 今回はコロナ禍の影響で、インタビュー方式での協力者が得られにくい状況であること、特定妊婦に関する支援が行政の立場でかなり難しい状況であることが判明したこと、このことによるインタビューの回避、昨今の忙しさによる余裕のなさや、研究調査の多さに行政側としては拒否感が強いなど、かなり困難を極めた。保健師と助産師は同じ看護基礎教育をベースに持ちながらも、ケースへの介入・関係性を疑問視する点が浮き彫りとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各課題における異なる対象(行政看護職、臨床助産師)への聞き取り調査に時間を要したものの、ほぼ目的数の協力が得られ、結果・分析を十分に行い、完結させることができた。まだ、進行中のケースも有しているため、継続して分析を行い総合的なまとめを実施したい。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍による影響を受け、特に行政の受け入れが厳しく、機縁法による調査件数が伸びなかった。まだ、内諾を得ている分があるため同様に進めて行く予定である。 インタビュー調査により浮き彫りとなった課題について、文献調査を加え、考察を深めることとしたい。
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Causes of Carryover |
調査受け入れ拒否が継続していたことによるものである。 可能な状況が生まれてきているため、再度依頼をかけ同様の調査件数を増やすこと及び、浮き彫りとなった課題について、研究会、文献研究等を実施することとする。
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