2021 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の介護購買力が家族介護者の仕事と生活に与える影響
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20K10959
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Research Institution | St. Mary's College |
Principal Investigator |
本田 歩美 聖マリア学院大学, 看護学部, 助教 (30732341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 純久 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (90244053)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 要介護高齢者 / 家族介護者 / 経済的負担 / 介護購買力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、要介護高齢者自身が介護費用を支払っている家族と介護費用を負担している家族を対象に、高齢者の介護購買力(介護費用を支払う経済力)が介護者の介護負担および介護者の仕事と生活に与える影響について明らかにする研究である。本研究から得られる成果は、高齢者とその家族の介護ニーズとライフスタイルの狭間にある経済資源と介護負担との関係を明らかすることができ、今日の社会保障制度ではカバーできない介護問題を抱える高齢者とその家族の経済的課題を克服する大きなヒントになると考える。また、高齢者とその家族のQOLを向上させ、介護者の介護負担の軽減につながると考える。 令和3年度は、介護老人保健施設に入所している高齢者をもつ家族介護者、居宅および通所介護サービスを利用している高齢者をもつ家族介護者を対象に、令和3年2月~9月までの8ヶ月間質問紙調査内容:対象者の基本属性、精神的健康状態 (K10)、仕事と家庭における葛藤 、介護が仕事に与えるネガティブな影響 、就労状況、介護を受けている高齢者の属性および介護者との続柄、利用している介護サービスの種類、経済状況、家庭内における介護状況、家族介護者の経済状況、介護費用の支払い状況等)を実施した。質問紙は896部配布し、うち488部を回収した(回収率54.5%)。調査への拒否が3件、無効回答が6件みられ、有効回答率は98.2%(479人)であった。データ分析を行い、調査協力機関に調査内容をまとめた報告書をフィードバックした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度に計画していた質問紙調査の実施、データベースの作成およびデータ分析は順調に遂行できた。また、調査協力機関に調査内容をまとめて報告書としてフィードバックすることができた。研究は計画どおりに順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は、データ分析を行い、得られた結果を国内外の学術会議および学術論文として発表する予定である。
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Causes of Carryover |
米国の共同研究者と研究打ち合わせをするため、外国旅費を計上していたが、COVID-19感染症のため渡航を中止したため。令和4年度は、国内外の学術会議での発表旅費、論文掲載料として使用する予定である。
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