2022 Fiscal Year Research-status Report
訪問看護師の多職種協働による地域看取りケアの振り返り支援教育プログラムの開発
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20K10966
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Research Institution | Kagawa Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
岡田 麻里 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (90534800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 陽子 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (30403778)
尾形 由起子 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (10382425)
小出 恵子 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40550215)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 訪問看護師 / 多職種協働 / 看取りケア / 地域 / 振り返り |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、訪問看護師が多職種協働により地域看取りケアの振り返りを支援する教育プログラムの開発とその成果を検討することである。2022年度は、9名の訪問看護師(訪問看護ステーション管理者)にインタビューした内容を分析し、学会発表した。9名の訪問看護師の面接調査の結果は、看取りケア後の振り返りを促す要因として、『看取りケア後に沸き起こる不全感』『看取りケア体験の意味付けを求める揺れる気持ち』『安心して語り合える場づくり』、振り返りの意味は『その人の尊厳と家族の意向を護ろうとしたチームケアに対する納得感』『メンバーの強みをいかした看取りケア実践力向上』『地域づくりにつながるチームケア向上』のカテゴリーが浮上した。また、訪問看護師を含む多職種チームに遺族が参加して行う振り返りについても分析することができた。これらの結果をまとめ、現在論文作成中である。 また、研究結果を実践家にフィードバックし、実際に看取りケアの振り返りを多職種チーム(在宅主治医、訪問看護師、緩和ケア看護師、ヘルパー、理学療法士、入浴介助支援者、デーサービス職員等)で実践することができた。教育プログラムの試案とその成果を検討中である。 地域看取りケアの振り返りの場を安全に行うために、参加者の体験(ストーリー)のエッセンスを限られた時間で引き出す技術が必要である。研究者自らの振り返りやファシリテーション技術向上のためプレイバックシアターを活用した。さらには、初年度に予定していたカナダ・バンクーバに出張し、グリーフケアやカンファレンスに関する情報収集することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1年目2年目においてCOVIT-19感染対策のため予定していた面接調査や出張が困難となり、全体的に計画の実施が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビュー結果を基に論文作成するとともに、教育プログラムの試案とその成果を実践家とともに検討する。
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Causes of Carryover |
COVIT-19感染状況により、研究計画について以下の状況が生じた。当初の予定より面接対象である実践家(訪問看護師)らの現場状況により、面接調査によるデータ収集が遅れた。共同研究者との対面による研究会議を実施することが困難であった。また、初年度に予定していた情報収集のためのカナダへの海外出張を3年目に実施することとなった。そのため、当初の計画を予定通り進めることができなかった。 今後の使用計画は、共同研究者との対面による研究会議の実施、論文作成・雑誌投稿および教育プログラムの試行と効果について検討する予定である。
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Research Products
(5 results)