2020 Fiscal Year Research-status Report
End of Life Nursing Practices for Caregivers Wishing to Support Adult Patients with SMID at Home
Project/Area Number |
20K10979
|
Research Institution | Kansai University of Social Welfare |
Principal Investigator |
常国 良美 関西福祉大学, 看護学部, 助教 (10806805)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 淳子 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (00594269)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 重症心身障がい者 / 家族 / 看取り / 看護 / 在宅 / 成人期 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、在宅で暮らす重症心身障がい者(以下、重症者とする)は増加傾向であり、加えて高齢化・重症化しており、終末期を踏まえた看取りへの看護援助の整備は喫緊の課題である。重症者は健常者と比べて老化が早く、加齢による側弯変形、胸郭変形、筋緊張亢進、呼吸・嚥下障害といった二次障害が顕著となり、成人期以降、個別性のある看護支援が必要となる。在宅で暮らす重症心身障がい者が人生の最期をどのように迎えるのか、介護をしている家族の高齢化も考慮したうえで、そのニーズに沿った看取りを行う必要性がある。今後、歳を重ねた重症者の看取り件数も増加すると推測されるが、在宅で暮らす重症者への看取りへの看護支援は明確になっておらず、家族の不安は計り知れない。歳を重ねた重症者の在宅医療において、終末期医療は重要な課題であり、重度の障がいがあってもできる限り住み慣れた地域での暮らしを継続し、家族が望むニーズに沿った最期が迎えられる看取りを行う必要があるが、在宅で暮らす重症者の、終末期における看取りへの看護支援は確立されていない。 よって、本研究の目的は、在宅で暮らす成人期以降の重症者の家族に対してアンケート調査を実施し、その後、在宅で暮らす重症者の看取りを複数経験した看護師にインタビュー調査を行い、在宅で暮らす成人期以降の重症者の看取りの現状と課題を明確にして、高齢となった家族の望む看取りを促す看護実践のプロセスを明らかにすることである。 2020年度は、COVID‐19の影響を受けて、当初予定していた在宅で暮らす成人期以降の重症者の家族に対してのアンケート調査は実施できていないが、これまでに予備研究で実施したテーマのまとめや、文献の検討、およびメールやオンラインでの情報共有を行った。今後もCOVID‐19の状況に合わせて延期していた計画を遂行していく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究では、在宅で暮らす成人期以降の重症者の家族に対してアンケート調査を実施し、その後、在宅で暮らす重症者の看取りを複数経験した看護師にインタビュー調査を行い、在宅で暮らす成人期以降の重症者の看取りの現状と課題を明確にして、高齢となった家族の望む看取りを促す看護実践のプロセスを明らかにすることを計画している。 2020年度は、COVID‐19の影響を受けて、研究対象者の状況を踏まえ、当初予定していた在宅で暮らす成人期以降の重症者の家族に対してのアンケート調査が実施できない現状であった。よって、2020年度の研究業績はこれまでに予備研究で実施したテーマのまとめや、文献の検討、およびメールやオンラインでの情報共有に留まっている。 在宅で暮らす重症者の看取りの現状と課題を明確にし、高齢となった家族の望む看取りを促す看護実践のプロセスを明らかにすることは、臨床現場でのより良い看取りへの看護援助への基盤となるものであり、継続してCOVID-19の状況に準じて、予定している学会での発表や関係する学会誌にて論文にまとめていく。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究では、まず在宅で暮らす成人期以降の重症者の家族に対してアンケート調査を実施する。その後、在宅で暮らす重症者の看取りを複数経験した看護師にインタビュー調査を行い、在宅で暮らす成人期以降の重症者の看取りの現状と課題を明確にすることを計画している。 今後、COVID-19の状況に応じて、現場での調査がいつ可能になってもいいように、当面は文献を手掛かりにして捉えつつ、こうした内容については、予定している学会での発表や関係する学会誌にて論文にまとめていく。 今後もCOVID-19の状況に合わせて、研究対象者ともオンラインやメールでの打ち合わせを通して、現状を鑑みつつフレキシブルに対応することを確認済みである。
|
Causes of Carryover |
2020年度は、COVID‐19の影響を受けて、当初予定していた現場での在宅で暮らす成人期以降の重症者の家族に対してのアンケート調査や、在宅で暮らす重症者の看取りを複数経験した看護師にインタビュー調査が実施できない現状であった。また、関連する学会についても、開催延期やオンラインでの開催に変更となった。よって、現地調査および、学会参加への旅費や研究の遅れに伴う人件費について、当初の計画より変更せざるを得ない状況であった。今後もCOVID‐19の影響が、継続することが予測されるが、現場での現状を踏まえつつ、研究の継続を計画している。 よって、2021年度に使用できなかった未使用額620,607円について、学会参加費や旅費、及び現地調査費用とすることを計画している。
|
Research Products
(1 results)