2020 Fiscal Year Research-status Report
地域包括ケアに必要なマネジメント能力の解明と評価法の確立
Project/Area Number |
20K10988
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
兒玉 慎平 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (80363612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 隆子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (50507126)
稻留 直子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (60709541)
米増 直美 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授(移行) (80326115)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 地域包括ケア / 地域包括支援センター / マネジメント / 離島 / 文献検討 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地域包括ケアマネジメント能力の概念構造を明らかにしたうえで評価尺度を開発し、全国の地域包括支援センターを対象とした調査を実施することで、地域包括ケアに必要なマネジメント能力の特徴を明らかにすることである。令和2年度はその第1段階として、鹿児島県の奄美大島を中心とする離島の小規模市町村の地域包括支援センター職員(保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャー)を対象にインタビュー調査を行い、地域包括ケアマネジメント能力の概念構造の検討を開始する予定であった。しかし、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、4月17日には奄美大島で初めての新型コロナウイルス感染者が確認され、4月18日には奄美大島5市町村「緊急共同メッセージ」により、不要不急の帰省や旅行の自粛が呼びかけられ、その後も継続するなど、現地での研究の準備・実施が難しい状況が続いた。特に主として高齢者を対象とした活動を行う地域包括支援センター職員への島外の研究者による接触は、対象地域・対象施設・対象者の不安や負担に直結する可能性が高いことを考慮し、令和2年度に予定していた研究の開始を翌年に延期することとした。今年度は文献の収集と遠隔での情報収集にとどめ、内諾がとられた段階で研究倫理委員会の手続きを進められるよう準備を行った。文献の検討により、本研究で採用をしているミンツバーグのマネジメント論は、トップレベル、ミドルレベル、現場レベルを包括しており、地域レベルから施設レベル、住民個人レベルまでをマネジメントの対象とする地域包括支援センターのマネジメントの理論的背景として適している可能性が高いことが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の拡大により、対象地域・対象施設・対象者の研究の受け入れ態勢が整わなかったため、遅延が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
対象地域・対象施設・対象者の研究の受け入れ態勢が整い次第、倫理委員会の手続きを進めて、インタビュー調査を開始する。計画でもインタビュー調査は令和3年度までの予定であったため、対象者をできるだけ絞るなどして、遅延の拡大を防ぐ。ただし、新型コロナウイルス感染症拡大の影響などで遅延がさらに延長する場合には、研究期間の延長も視野に入れて計画を調整していく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の拡大により、対象地域・対象施設・対象者の研究の受け入れ態勢が整わず研究の開始が遅れ、旅費等が発生しなかったため、次年度使用額が発生した。研究受け入れ態勢が整い次第研究を開始して、旅費等に使用していく計画である。
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