2023 Fiscal Year Research-status Report
地域包括ケアに必要なマネジメント能力の解明と評価法の確立
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20K10988
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
兒玉 慎平 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (80363612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 隆子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (50507126)
稻留 直子 鹿児島国際大学, その他部局等, パート職員 (60709541)
米増 直美 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (80326115)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 地域包括ケア / 地域包括支援センター / マネジメント / 離島 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、5月8日の新型コロナウイルスの位置づけの5類感染症への変更ののち、調査対象地域の感染への対応状況が落ち着いてから、遅れていた鹿児島県の島嶼部の小規模市町村の地域包括支援センターの3職種(保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャー)を対象としたインタビュー調査を継続して行い、地域包括ケアマネジメント能力の概念構造の検討したうえでアンケート調査の準備を行う予定であった。しかしながら研究者側の研究体制が整わず、調査の実施を延期せざるを得なかった。そのため、本年度は令和4年度に実施した調査のインタビューの分析を継続し、その分析内容の調査対象者への確認を行った。また鹿児島県与論町で行われた地域課題を考えるシンポジウムへ参加し演者や専門家との意見交換を通して、離島の地域包括ケアにおけるマネジメント能力についての知見を深めた。 昨年度実施した地域包括支援センターの3職種(保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャー)へのインタビューの分析を継続した結果、離島におけるマネジメントにおいては、離島地域の看護活動と同様に、フォーマルネットワークに比較してインフォーマルネットワークを活用した活動を重視する傾向があり、また専門分野以外の知識や能力を必要とされるといった、役割の拡散が生じている可能性が示されていた。匿名性の欠如とその結果としての関係性の近さによるケースへの巻き込まれが生じる可能性も示唆された。 また与論町のシンポジウムへの参加により、離島地域では保健医療福祉職以外の行政職においても、対象との関わりについて地域包括支援センターの3職種のマネジメントの経験と共通する学びを得ていることが分かり、より広い職種に横断的なマネジメント能力の存在が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
5月8日の新型コロナウイルスの位置づけの5類感染症への変更ののち、調査対象地域の感染への対応状況が落ち着いてから、遅れていたインタビュー調査を行う予定であったが、研究者の研究体制が整わなかったため、遅延が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
年度の前半に、遅延していたインタビュー調査を実施し、並行して地域包括支援センターを対象としたアンケート調査のための対象施設の選定、調査票の作成などの調査の準備を行う。年度の後半にアンケート調査の実施・分析を行う。
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Causes of Carryover |
5月8日の新型コロナウイルスの位置づけの5類感染症への変更ののち、調査対象地域の感染への対応状況が落ち着いてから、遅れていたインタビュー調査を行う予定であった。しかし研究者の研究体制が整わなかったため実施することができず、予定の旅費等の多くを使用しなかったため、次年度使用額が発生した。次年度は今年度計画していたインタビュー調査の実施のための旅費や、アンケート調査の準備・分析のための物品費・人件費等に使用していく予定である。
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