2022 Fiscal Year Research-status Report
幼児のクロノタイプからみた睡眠習慣確立のための健康支援
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20K10999
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
岩渕 光子 岩手医科大学, 看護学部, 准教授 (70322336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 照美 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (60333720)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | クロノタイプ / 幼児 / 健康支援 / 睡眠習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
幼児のクロノタイプからみた幼児と親の睡眠習慣のずれを解消し、適切な睡眠を確保するための健康支援を検討している。2022年度は、2020年度に実施した横断調査の分析を基に、幼児のクロノタイプに着目し、概日リズムの位相の前進を目指すプログラムを考案し実施を進めた。 横断調査から、親子間のずれによる悩みは、「朝の準備が進まない」「朝食を摂らずに登園」といった朝の困難、寝つかず「親が望む時間通りにいかない」といった夜の困難、イライラや疲労感、「仕事の都合によりリズムが整えにくい」状況があげられた。きょうだい間のずれによる悩みは、「起床が遅いほうのきょうだいは朝の準備が間に合わない」「年齢差によるリズムの違い」「兄姉に合わせた生活によるリズムの崩れ」「乳児の世話で余裕がない」であった。家族間の睡眠リズムのずれにより家事や仕事,親子の心身の健康に影響していることが伺えた。 個々の状況に配慮し、健康支援は、初回面接時に事前調査から把握できる幼児のクロノタイプの結果を提供し理解を促す健康教育を実施後に、目標行動を選択してもらい、1か月間の目標行動の継続と睡眠日誌によるセルフモニタリングを促した。2週間後までに介入前に測定した親の活動量計の結果を提供し、2週間後メール、1か月後面接にて振り返りとフィードバックを行うプログラムとした。 3か月後調査まで協力が得られた9名の目標行動の達成率は75~100%であった。睡眠日誌のセルフモニタリングにより、夜の睡眠がとれていること、親子のずれや平日休日のずれがないことを理解し、睡眠や時間を意識するようになっていた。媒体や支援方法は対象者にあった適切な内容であったと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍であったため、対象者のリクルートが多少難航しており、当初予定から若干の遅れが発生している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を1年間延長し、対象者を増やして健康支援の実施を進める。参加者の幼児のリズムの位相が前進するか検証を進め、子どものクロノタイプと家族の睡眠習慣のずれを改善し適切な睡眠確保と育児不安の軽減を図る方策に示唆を得る予定である。
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Causes of Carryover |
対象者のリクルートが少々難航し、研究が進まなかった。また感染予防のためオンライン学会により支出が減った。次年度はリクルートを進め研究を進め研究分析等に使用し、また、学会発表等により使用予定である。
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