2023 Fiscal Year Annual Research Report
幼児のクロノタイプからみた睡眠習慣確立のための健康支援
Project/Area Number |
20K10999
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
岩渕 光子 岩手医科大学, 看護学部, 教授 (70322336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 照美 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (60333720)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | クロノタイプ / 幼児 / 健康支援 / 睡眠習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は初年度に実施した保育者が捉える幼児のクロノタイプと家族の睡眠習慣のずれによる困難に関する調査の自由記載の分析と、前年度に実施した幼児のクロノタイプに着目した健康支援の分析を進めた。 親子間の睡眠習慣のずれによる困難の様相は、就労やきょうだいの存在によりリズムが整えにくい背景が影響して、朝の困難、夜の困難、親子のずれによる困難を抱え、親の心身の不調または子どもの不調が生じていると考えられた。両親の就労状況や家族内の家事等の役割分担、きょうだいの影響について確認した上で、親のストレスマネジメントの観点を含めた支援を進め、特に夜型児では就寝前の過ごし方が重要であることが示唆された。 3か月後調査まで協力が得られた9名(朝型児3名、中間型児6名)の母親は、自身が設定した目標に取り組むことにより、親は就寝前の入眠準備がスムーズで寝かしつけが楽になったこと、幼児の入眠準備が早くなったことにより認識が変化していた。その内容は、親自身の時間の確保が進んだこと、きょうだいの寝起きの改善や家族で休日の起床時刻が早くなる家族全体への変化であった。また、睡眠習慣は介入前に比べ、幼児は平日休日の入眠時刻が早く寝つきが良くなり、親は平日休日の起床時刻が早くなっていた。さらに朝型児の親は,幼児のクロノタイプを知ることで前向きに捉えていた。以上より、幼児のクロノタイプを理解したセルフマネジメントを促進する健康支援は、精神的健康をもたらし、家族で取り組むことにより幼少期から睡眠に対する意識を高め,睡眠時間確保やリズムの位相の後退を防ぐ一助になる可能性が示された。
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