2023 Fiscal Year Research-status Report
充実した看取りを具現化する介護医療院での協創型エンドオブライフケアモデルの構築
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20K11018
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
原 祥子 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (90290494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 真紀 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (70331816)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 介護医療院 / エンドアブライフケア / 排便ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
介護医療院での充実した看取りを具現化するためには「快適な排便ケア」が必要不可欠と考え、介護医療院における重度要介護者に対する快適な排便ケアに関連する要因を明らかにすることを目的として、自記式質問紙調査による関連検証研究を行った。 重度要介護高齢者に対する快適な排便ケアの実践は、施設の属性に関する要因、看護師個人の属性に関する要因、組織環境に関する要因、看護師の排便ケアに対する信念、看護師の生活を支える看護の態度、看護師の排便および排便ケアに関する知識の6つの要因から影響を受けると予測し、目的変数を独自に作成した重度要介護高齢者に対する快適な排便ケア実践51項目で構成した。研究対象者は全国の介護医療院570施設の看護師および准看護師とし、60施設の協力を得て、405部の有効回答について解析した。 独自に作成した快適な排便ケア実践51項目について探索的因子分析を行った結果、「疾患や内服薬の副作用にともなう排便の不快を考慮するケア(因子1)」「日常生活上のもてる力を活かすケア(因子2)」「便の生成や移送を援助するケア(因子3)」「腸内環境を整えるケア(因子4)」の4因子が抽出された。 因子1は、要介護4・5の高齢者割合の高さ、排泄ケア勉強会への参加、排便管理の看護計画の立案、排泄に関する助言者の存在、コントロール感得点の高さ、学習雰囲気得点の高さ、生活の視点を取り入れた看護態度と関連していた。因子2は、皮膚排泄ケア看護認定看護師の存在、院内の排泄ケア勉強会への参加、コントロール感得点の高さ、生活の視点を取り入れた看護態度と関連していた。因子3は、排泄ケアチームの存在、看護師経験年数の長さ、コントロール感得点の高さ、学習雰囲気得点の高さ、生活の視点を取り入れた看護態度、排便ケアに関する知識得点の高さと関連していた。因子4は、皮膚排泄ケア看護認定看護師の存在と関連していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査協力が得られ、統計解析もスムーズに行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
介護医療院に入所している長期療養高齢者の充実した看取りのために、緩和ケアの在り方について検討していく
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Causes of Carryover |
COVID-19感染拡大の影響を受け、データ収集が大幅に遅れたことによる繰越金が生じているため。 データ解析をすすめ、国際学会等での発表をすすめ、討論を経て、結果のまとめにつなげていくこととする。
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Research Products
(3 results)