2023 Fiscal Year Research-status Report
在宅で暮らす心不全患者における予防的入院基準の開発
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20K11028
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Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
平野 通子 関西国際大学, 保健医療学部, 講師 (10645120)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 心不全急性増悪 / 受診の見極め / 在宅にいる期間を長くする / 早めの受診 |
Outline of Annual Research Achievements |
在宅における、心不全の自己管理をし、急性増悪することなく長期に在宅で快適に暮らす時間を長くすることを目的に研究をしている。 まず、最初に、急性期病院に心不全症状が増悪してから来院した患者と在宅医や訪問看護師、家族から心不全の前兆を捉え、早めに病院を受診した患者とを比較し、診療の実態を比較した。誰から促されて受診したかについては、在宅医、看護師、家族から促されたほうが明らかに軽症であった。この研究については、「心不全患者の心不全急性増悪における入院時点での診療実態の比較検討」と題して日本循環器看護学会に発表している。 次に「在宅における心不全増悪予防に重点を置いた訪問看護師の症状観察」を第2段階の研究としている。現在、インタビューを終え、学会発表に向けて分析途中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、第2段階目の訪問看護師の在宅における心不全増悪時の重点的観察について、11人の訪問看護師へのインタビューが終了した。2023年度にコロナが5類に移行したが、在宅看護もコロナに関する業務が重なり、インタビュー依頼に関してお断りを受けることが多かった。 リクルートするのに時間がかかってしまった。そのため、現在やや遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、学会発症した「心不全患者の心不全急性増悪における入院時点での診療実態の比較検討」に関しては、論文投稿に向けて執筆中である。次の「在宅における心不全増悪予防に重点を置いた訪問看護師の症状観察」についても学会発表後、論文執筆予定である。 今後は、大きな病院と在宅医、訪問看護の関係性がうまく連動していない現状がこれまでの研究で明らかとなったため、シームレスに患者が在宅へ移行できるよう質問紙調査を用いて調査する予定である。現在今後の研究を金沢大学の博士課程で進めており、担当教員と確実に進めていく予定である
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Causes of Carryover |
急性期病院と地域の連携に対しての問題がこれまでの研究で浮き彫りになったため、今後は心不全が増悪する前に再入院ができる事また、急性期病院と地域との連携がシームレスになるように研究を進めていく。そのため、質問紙調査を全国に配布し、日本循環器学会指定の研修施設および関連施設の急性期病院と地域連携について全数調査を行う予定である。そのため、郵送費や量的研究のためSPSSによる分析ソフト等の費用が必要となる。なお、最終的には国際誌に投稿予定であるためそれらの投稿のための費用が必要である。
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