2023 Fiscal Year Research-status Report
認知症の人とともに創る ICTを活用した認知症カフェネットワークの構築
Project/Area Number |
20K11062
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Research Institution | Kio University |
Principal Investigator |
島岡 昌代 畿央大学, 健康科学部, 特任助教 (30757696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 尚美 畿央大学, 健康科学部, 教授 (10425093)
百瀬 由美子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 教授 (20262735)
安武 綾 熊本県立大学, 総合管理学部, 准教授 (40366464)
宮崎 誠 帝京大学, 理工学部, 助教 (60613065)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 認知症カフェ / 認知症カフェネットワーク / 人材育成プログラム / 認知症カフェボランティア / ルーブリック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,認知症カフェを総合的にサポートする「認知症カフェネットワーク(以下,カフェネットワーク)の構築」を目的とし,①ICTを活用して認知症カフェの情報共有ができるカフェネットワークを創る,②実施した認知症カフェを自己評価できる評価ツールをカフェネットワーク上に作成する,③認知症カフェに携わる大学生に対する人材育成プログラムをカフェネットワーク上に作成する,④カフェネットワークの運用を評価することを計画している. 2023年度は,認知症カフェでスタッフに対しインタビューした内容をもとに,カフェネットワークの内容検討を行った.認知症カフェスタッフからは,カフェネットワークが出来た際には他の認知症カフェがどのような取り組みを行っているか知りたい,しかし,自分が認知症カフェで実施した内容を毎回発信することは難しい,多くの人に認知症カフェのことを知ってもらいたい,認知症の勉強会の案内などを載せたい,他の認知症カフェの方とつながりたいなどの意見があった.そこで,誰もが簡単な操作で行うことが可能なSNSを使用することが有効だと判断し,SNS上でカフェネットワークを作成して運用中である.また,学生を対象とした認知症カフェ人材育成プログラムについては,WordPressに『オレンジカフェネットワーク』を作成した.ここに,完成した学生用認知症カフェスタッフルーブリックを掲載し,試行段階である.さらに,共同研究して作成した「認知症カフェボランティア養成のためのeラーニング教材(基盤研究C:17K12442)」を『オレンジカフェネットワーク』に掲載し,学生は自分のタイミングで認知症カフェボランティアとしての学習や自己評価を行えるシステムを作成済みである.また,これは学生用のものだが,SNSのカフェネットワークのサイトとリンクして,SNS参加者もeラーニング教材を実施できるようにリンクする.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の計画では,2022年度に認知症カフェネットワークを完成させ,2023年度は①“Orange Project”の学生が認知症カフェに携わる際に人材育成プログラムを使った認知症カフェネットワークを1年間運用する.②運用した“Orange Project”の学生・認知症カフェスタッフに対しインターネット上で,5月と11月頃の2回は必ずカフェネットワークを試用するよう説明し,Web調査を実施する.③調査結果を評価し,報告書にまとめて公表するとしていた.しかし,2020年からのコロナ禍で認知症カフェが運用できない状況にあり,認知症カフェスタッフや参加者へのインタビュー調査が行えず,認知症カフェネットワークの作成計画がずれ込んでしまった.そのため,2023年度に認知症カフェネットワークが完成し,2024年度に認知症カフェネットワークの運用・調査を実施することとなった.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,現在試行調査中の学生2名の実施評価を行った後,①“Orange Project”の学生が認知症カフェに携わる際に認知症カフェネットワークを使用し,1年間運用する.運用には,同意を得られた学生に対し,1回目の認知症カフェ参加の後,学生用認知症カフェスタッフルーブリックを記入してもらい,その後eラーニング教材を実施する.②運用した“Orange Project”の学生・認知症カフェスタッフに対し,6月と11月頃の2回は必ず認知症カフェネットワークを試用するよう説明し,Web調査を実施する.③調査結果を評価し,報告書にまとめて公表する.
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Causes of Carryover |
本来は2023年度で終了する予定であったが,認知症カフェネットワークの構築が遅れたため実際の運用が出来ておらず,2024年度に運用し,公表することとした.そのため,2024年度に認知症カフェネットワークを試用して調査協力を依頼・説明するために発生する交通費や調査協力者に対する謝金,学会発表や報告書作成のためにかかる費用等が必要となる.
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