2021 Fiscal Year Research-status Report
自然災害を体験した炎症性腸疾患患者の支援モデルの開発
Project/Area Number |
20K11064
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Research Institution | St. Mary's College |
Principal Investigator |
谷口 あけみ 聖マリア学院大学, 看護学部, 助教 (60321949)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 炎症性腸疾患 / 自然災害 / 支援モデル / 難病 / 潰瘍性大腸炎 / クローン病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では自然災害を体験した炎症性腸疾患患者へのインタビューを通して災害の発生時期に合わせた支援モデルを作成することを目的としている。研究対象は過去10年以内に自然災害を体験し、九州または西日本に在住する潰瘍性大腸炎およびクローン病の患者15名を予定している。本研究は令和2年度にインタビュー開始予定であったが、コロナ禍により対象者にインタビューすることが困難だった。そのため令和2年度は関連文献のレビューを実施し、インタビューガイドを作成した。また、所属先である聖マリア学院大学倫理委員会に倫理審査の申請を行いインタビュー(半構成面接)の承認を得た。当該年度である令和3年度は以下の内容で研究を実施した。 1.九州にある患者当事者団体九州IBDフォーラムから研究対象者を紹介いただき3名のインタビューを実施した。(年度当初は6名のインタビュー実施予定であったが新型コロナウイルス感染拡大状況の影響によりインタビュー日程をたびたび変更し、3名へのインタビュー実施となった) 2.聴取したインタビューをデータ化し、分析中である。 3.聴取した3名のインタビューデータは、今後、M-GTA合同研究会ワークショップにおいてスーパーバイザー3名の助言を得ながら分析をすすめていく予定である。 4.次年度である2022年度は、もともとインタビュー予定している6名だけでなく当該年度にインタビューできなかった3名を加え、9名のインタビューを実施して分析をすすめる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究開始の令和2年度は新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために様々な対策を講じ、教育環境整備にエフォートを大きく割いたため、研究に取り組むエフォートが相対的に減少した。令和3年度もその状況はおおむね継続していた。 また、研究対象者を紹介してもらう患者会:九州IBDフォーラムにおいて患者会はほとんどオンライン開催となり、研究対象者である患者さん方は感染を避けるために外出や他者と会うことを制限する期間が長期にわたった。このため研究対象者の選定が困難であったりインタビュー実施の日程調整が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に6名のインタビューを予定していたが3名のインタビュー実施となった。今後の研究の推進方策として、2022年度にインタビューを予定している6名だけでなく、2021年度に聴取予定だった3名も実施できるよう、患者団体と調整していく。 2022年度には、2021年度に取った3名のインタビューの分析を進めるとともに、新たに9名のインタビューを実施、分析していきたい。
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Causes of Carryover |
2021年度はインタビュー実施は3名にとどまり、1名オンライン実施、1名は研究者居住地近隣地での実施、1名は研究者勤務地近隣地での実施だったため旅費が生じなかった。今後は遠隔地に行ってインタビュー実施する際に旅費で助成金を使用する予定である。また、M-GTA研究会においてデータ分析のスーパーバイズを受けるため、研究会参加のために旅費で助成金を使用する予定である。
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