2020 Fiscal Year Research-status Report
災害時や在宅ケア用の下肢静脈塞栓症リスク自動評価ツールの開発
Project/Area Number |
20K11068
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
李 鎔範 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10334658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 美枝子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10444184)
吉村 宣彦 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (50303160) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 携帯型エコー / 性能評価 / ファントム実験 / 定量的評価 / 観察実験 / 下肢静脈 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、将来的に社会普及型のシステムを目指していることから、エコー装置は小型で安価なものを想定している。こうした装置を使用する上で、従来の高価な設置型エコーと比較してどの程度の画質が得られるかを定量的に検証し把握しておくことが重要となる。そこで、2020年度は、計画通りに「実験-1:簡易型(ポケットエコー)の超音波検査装置の性能評価」を実施した。この実験では、エコー用のファントムを使用して携帯型エコー(シグマック社製ポケットエコーMiruco)と設置型エコー(コニカミノルタ社製SONIMAGE HS1)の画像描出性能を比較検証した。検証には、定量的評価と観察実験による評価を実施した。その結果、二つの装置間で描出性能に有意な差は認められなかった。つまり、携帯型エコーの使用によって本研究の目的が達成可能であることが示された。現在、この成果の論文化を進めている。また、この実験を進めながら、次年度以降の実験(特に実験-2と実験-5)に取り組むための準備として、健常者の下肢静脈エコー画像取得に向けての倫理承認手続きを準備し申請を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度に予定していていた「「実験-1:簡易型(ポケットエコー)の超音波検査装置の性能評価」を計画通りに実施し成果が得られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画段階では、2021年度に「実験-2:下肢静脈エコー画像における静脈領域の自動抽出」と「実験-3:下肢静脈エコー画像における正常静脈と血栓を伴う静脈の自動分類」を、2022年度に「実験-4:血栓を伴う下肢静脈エコー画像からのDVT発症リスクの予測」と「実験-5:下肢静脈エコー動画像から診断に適した断面画像の自動取得」を行う予定としていた。一方、今年度末の倫理審査申請時に、「正常なボランティア群の下肢静脈エコーデータの収集」と「血栓を伴う患者群の下肢静脈エコーデータの収集」は、別々に2回に分けて倫理審査申請を行わなければならないことが指摘された。そのため、2021年3月にはまず前者の倫理審査申請を行い、それに付随する実験(前者のデータのみで行える実験)として、実験-2と実験-5を2021年度に実施するように計画を変更した。これに伴い、後者の倫理審査申請は2021年度内に申請準備を行い、実験-3と実験-4は2022年度の実施課題とすることとした。
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