2021 Fiscal Year Annual Research Report
豪雪地域に暮らす後期高齢者のストレングスを活かした自助・互助のありかた
Project/Area Number |
20K11075
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
大口 洋子 新潟県立看護大学, 看護学部, 助教 (80816984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原畑 尚美 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (50511622)
小野 幸子 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (70204237)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 豪雪地域 / 後期高齢者 / ストレングス / 自助・互助 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度、ストレングスと自助・互助に関する文献検討を実施した。 ストレングスの文献について研究目的に該当する文献143件を検討した結果、文献の対象は住民本人が6割、保健医療福祉従事者が2割であった。研究方法は事例研究が5割、調査研究が4割を占めていた。研究対象者の発達段階では成人期が6割で高齢期は1割、健康状態では精神疾患が7割を占めていた。文献の結果・考察からストレングスを活用した支援・実践により対象者のみならず、関わる者の意欲を高めて、さらに好ましい信頼関係が構築されていた効果が明らかになった。自助・互助の文献で高齢者対象にしたものは2005年から2020年4月で12件抽出された。高齢者本人の自助・互助を対象にした文献が6割、行政の支援者等3割を占めた。自助努力の必要性とともに地域特性を反映する互助が重要であることが明らかになった。 令和3年度は令和2年度の文献検討を活用し、豪雪地域に暮らす後期高齢者のストレングスを活かした自助・互助に関する意識・実態調査を実施した。9件の面接調査の結果からは長い冬を乗り切るための食文化、豪雪から暮らしを守る、豪雪の中で健康を守る、豪雪の中の楽しみ、豪雪の中で自分の力を保つ、豪雪の中での支え合い等が明らかになった。豪雪による除雪の苦労がある一方で、除雪を健康作りの運動にしていたり、豪雪による不便な生活体験から根気や我慢が身について、今を楽しんでいることも明らかになった。これらの調査の中から、後期高齢者のストレングスを発揮している自助と互助の場面を啓蒙活動の資料として動画撮影し、DVD-Rを作成した。 令和4年度はストレングスを活かした自助・互助の意識実態調査と撮影した動画を活用して、検討会を計画していたが、研究中断のために実施できなかった。
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