2023 Fiscal Year Annual Research Report
ワークファミリーバランスを高める保育と地域・職域保健の連携・支援システムの開発
Project/Area Number |
20K11088
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
下田 優子 京都橘大学, 看護学部, 専任講師 (20845979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 宣子 関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (10157323)
石井 美由紀 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (40437447)
本田 順子 兵庫県立大学, 地域ケア開発研究所, 教授 (50585057)
黒瀧 安紀子 京都橘大学, 看護学部, 准教授 (70593630)
清水 彩 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (90552430)
堀 裕一 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (80248004)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ワーク・ファミリー・バランス / 子育て / 保健師 / 連携支援 / 家庭 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、乳幼児の養育家庭の親が就労へとスムーズに移行するための保育と地域・職域保健の連携による有効な支援システムの開発である。 最終年度では、これまでの研究成果を振り返るとともに、より具体的な親のニーズに基づいた支援システムの構築に結び付けられるよう、保育園児をもつ親が妊娠・出産・就労復帰にかけて仕事と家庭のバランスを保とうとする際に直面してきた課題について、経時的な変化に着目し分析を行った。また、その課題解決のためにどのような支援が求められるか、どの場面で保健師と保育士との連携が必要かについて検討を行った。 研究対象者は双方が共働きである保育園児の親7人とし、半構造化面接を行った。その内容を逐語録に書き起こし分析を行った。 親のWFBに関する課題を経時的にみたところ、親は出産後、排尿や排便の感覚が分からなくなるなどの体調変化が生じ、改善した後も仕事復帰できるか不安を感じたり、仕事復帰後の時間的・精神的余裕のなさから子どもへのイライラが増し感情的になる、夫婦間での家事育児の役割分担のアンバランスから、母親の精神的肉体的負担が増えるなど、心身両面共にWFBの課題が生じていることが明らかとなった。また、仕事復帰後も親は日中子どもとの生活を優先しなければならず、親自身の睡眠時間が削られるなど、生活リズムの乱れが課題となっていた。このため、時間と共に変化していく親の支援ニーズを的確に捉え、安心して子どもを預けられる体制を整えること、子育て期の親の時間的制約を考慮し、仕事と家庭の両立について相談しやすい環境づくりや、親子支援の場としての保育園の活用が提案された。 COVID-19による研究の遅れから、当初の目的であるシステム開発まではかなわなかったが、経時的な変化に合わせた支援の示唆を得られた点、どの場面で保健師と保育士による連携が必要か具体化できた点において、意義ある研究成果が得られた。
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