2022 Fiscal Year Research-status Report
脳卒中患者の就労支援等における患者、企業、地域関係機関・職種のネットワーク構築
Project/Area Number |
20K11112
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Research Institution | Yokohama Soei University |
Principal Investigator |
山口 智美 横浜創英大学, 看護学部, 教授 (40613279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥宮 暁子 三育学院大学, 看護学研究科, 教授 (20152431)
遠藤 源樹 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (60739209)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脳卒中患者 / 就労支援 / 地域 / ネットワーク構築 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中患者(以下,患者と略す)の就労支援における患者・家族,企業,地域関係機関・職種のネットワーク構築のためにモデル地域(以下,地域と略す)を決め、その地域でのネットワーク(以下,ネットワークと略す)を構築することとした。 地域の患者の就労支援経験のある事業所担当者(回復期リハ病棟SW,ケアマネジャー,訪問リハ,障害者活動支援センター相談員,研究者)で6回検討会を行い、就労支援の現状と課題を共有した。課題として、回復期リハ病棟側は「在宅復帰が目的のため就労支援につながりにくい」「退院時に障害の程度に応じた連携先が様々で連携ができにくい」「職場との連絡調整方法論がない」、地域の事業所側は「患者・家族の障害理解の程度」「介護保険担当者に就労支援の経験がない」「就労支援に報酬がない」「医療機関との連携がとりづらい」「雇用側の状況の影響」だった。就労支援対象者を障害・症状別に4つ(主に身体障害・主に高次脳機能障害・身体障害と高次脳機能障害・介護保険や障害者手帳なしの軽度後遺症)に分類した。 ネットワークとして患者・家族,企業,地域関係機関・職種が患者の就業能力を同じように理解・把握できるための情報シート(以下,情報シートと略す)の作成、4つの障害・症状別の就労支援のフローチャートを作成することとした。情報シートは現在、作成中である。情報シートは基本情報、後遺症、復職等への患者の思い、復職に向けて利用できる制度及び企業の支援状況、就業能力評価は業務遂行の行為ごとに評価できるものにしている。評価者は患者・企業・就労支援者とし、評価時期は回復期病棟退院時、その後は復職等まで定期的に行うこととした。就労支援開始時期は回復期リハ病棟入院時からとし、情報シートは患者が保持し支援担当や企業に渡すこととした。患者が地域で就労準備として利用できる社会資源も検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和4年度は業務が増えたたため研究の時間が取りづらかったこと、昨年度までの研究の進捗の遅れが影響している。 今年度に就労支援ネットワーク構築の検討会を開催しネットワークの検討はできたが、ネットワークを使っての就労支援は令和5年度からになった。 企業等への調査を予定していたが、実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度に令和4年度の検討会のメンバーでネットワークの情報シートを作成し、その情報シートを使用して就労支援を実施する。実施した就労支援について同じメンバーで評価し、情報シートや4つの障害・症状別の就労支援のフローチャートを作成する予定である。情報シートを使用した患者や企業を対象として評価を行う予定である。 評価から、情報シートを修正する。また4つの障害・症状別の就労支援のフローチャートを作成する。
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Causes of Carryover |
研究開始から新型コロナや業務量の関係で研究の進捗が遅れたこと、また業務が多く研究成果発表のための学会参加ができなかった。 会議はZoomでの開催が多かったため、会議に関する費用があまりかかわらなかった。 ネットワークのための情報シートの検討会議、ネットワークを使用しての介入研究や検討会議、患者や企業等への調査に使用する予定である。
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