2020 Fiscal Year Research-status Report
看護・介護従事者の職業性腰痛に対する包括的腰痛予防プログラムの効果検証
| Project/Area Number |
20K11113
|
|---|
| Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
|---|
Principal Investigator |
佐藤 成登志 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (00440470)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 賢 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 助教 (70780659)
北村 拓也 新潟リハビリテーション大学(大学院), 医療学部, 講師 (60769727)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
| Keywords | 職業性腰痛 / 介護従事者 / 包括的腰痛予防プログラム / セルフマネージメント |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、介護従事者の職業性腰痛の実態を把握し、包括的な腰痛予防プログラムを介入し、その効果を検証することである。2020年度は、介護従事者の慢性腰痛の有無による、環境面、活動面、身体面や心理・社会面の違いを比較して、職業性腰痛の実態を明らかにすることを目的とした。
具体的には、本学との関連する施設の介護従事者に対して、環境面および活動面に関するアンケート調査と身体面に関する実施調査を行う予定とした。しかし、新型コロナウィルス感染拡大に伴い、計画が予定通り進めることができなかった。特に施設への出入りや身体面を評価する実施調査は、実施することができなかったが、アンケート調査に関しては、一部実施した。
調査対象者の60％以上が、現時点で腰痛があることがわかった。腰痛の程度は、50％位の方が「痛みが出ても何とか動ける程度」と答え、40％位の方が「休みながら動ける程度」「我慢すれば動ける程度」との回答であった。腰痛に対する対策と効果に関しては、「コルセット使用」「ストレッチ実施」など多くの対策に関する複数回答があったが、十分な効果がでていない現状であった。以上の結果は、介護従事者において腰痛有訴者が多く、痛みを調整しながら業務を行っていることを示唆する重要な内容と考えている。しかしながら、アンケート調査は予定の一部であり、今後さらに実施調査を含めて、総合的な観点から職業性腰痛の実態を明らかにしていく必要がある。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
環境面および活動面に関するアンケート調査と身体面に関する実施調査を行う予定としていたが、新型コロナウィルス感染拡大に伴い、予定していた医療・福祉施設への出入りや身体面を評価する実施調査ができなかった。
アンケート調査は一部実施したが、予定していた施設に全て行うことができなかった。上述した感染拡大に加え、施設担当者や該当する介護従事者との調整が十分にできなかったことも遅れた原因と考えている。
|
| Strategy for Future Research Activity |
アンケート調査は、予定していた他施設（2施設）への追加調査を実施し、身体面に関する実施調査は、感染拡大の状況を考慮しながら、施設担当者と調整しながら実施できればと考えている。予定したアンケート調査および実施調査が整うことができれば、その結果を踏まえて総合的な観点から職業性腰痛の実態を明らかにしていく予定である。
また、施設での研究に協力して頂ける介護従事者を選出（慢性腰痛あり群・なし群）し、さらに、包括的腰痛予防プログラムの整備を関係者と進める予定である。
|
| Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染拡大に伴い、施設での身体評価等の実施調査ができなかったことにより、予算計上していた物品および測定協力者等の人件費が執行できなかった。さらに関係する学会等の旅費等も執行できなかった。2021年度は、感染拡大状況を考慮して、施設担当者との調整の上で、予算の執行を予定している。
|
