2023 Fiscal Year Annual Research Report
子ども虐待予防:妊娠期の父親支援ニーズに立脚した日本版BPPの実証的研究
Project/Area Number |
20K11127
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
上田 泉 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (90431311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 亜砂子 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (50807154)
本田 光 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (80581967)
村川 奨 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (40882626)
深川 周平 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (10908247)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 子ども虐待 / 妊娠期 / 父親支援 / 保健師 / 教室 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子ども虐待予防を重視した妊娠期における父親支援ニーズを明確にして、米国のBecoming Parents program(BPP)を開発し、効果を検証することである。保健師を中心に、多職種による包括アプローチが可能であるのかを検討する。 科研会議を今年度はon-line会議システムを用いて5回実施した。日本版BPP教室開催に向けてチラシ、教材づくり、スライド作成、台本、ワークシート作成し、実際はon-lineで2回実施した。参加した夫婦の反応は概ね良好であった。 A県全体で市町村の協力を得て妊娠期の父親を対象に質問紙調査によるニーズの把握調査を実施した。日本公衆衛生看護学会において研究テーマに関するワークショップを企画し実施した。妊婦の父親は、パートナーへの支援に関する具体的な情報を求めていた。BPPの書籍にある「話し手と聞き手の技法と問題解決」と題された16のエクササイズが基本的なスキルであることが翻訳と分析を通して抽出できた。 BPPのスキルの基本を取り入れた妊産婦のためのクラスの企画を立案し実際に実践したことが最大の効果である。日本と諸外国では、社会的背景、文化、家庭環境の違いがあるのは当然のことである。しかし、基本的なスキルは国内外において共通に活用可能であると考えられる。日本においても、妊娠中における夫婦関係強化のための知識とスキルを提供することが重要である。現状にある両親学級・クラスの開催内容を企画・検討することが効果的であると考える。
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