2023 Fiscal Year Research-status Report
高齢女性尿失禁者の骨盤底筋収縮を促通する干渉低周波トレーニングの開発
Project/Area Number |
20K11129
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
藤田 峰子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (70438167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 拓実 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (30315759)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 尿失禁 / 電気刺激療法 / 干渉低周波療法 / 骨盤底筋トレーニング / 脳機能イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
日本における高齢女性の尿失禁罹患率は30~54%であり、人生100年時代を見据えた我が国において、この罹患は大きな社会問題と捉えられる。保存療法として骨盤底筋トレーニングが適応となる。しかし、このトレーニングは難易度が高く、患者自身で獲得するのは難しい。また効果を実感するまでに2ヶ月以上を要すると報告されている。この問題を解決するために、現在保険診療で認められている干渉低周波療法(干渉波)を骨盤底筋トレーニングに併用して実施することで、干渉波による感覚フィードバック効果が得られ、トレーニング方法の獲得や効果の早期化を促せるのではないかと考えている。 本研究課題は、高齢女性尿失禁者の骨盤底筋収縮を促通する干渉波を用いたトレーニングプログラムの開発を目的とし、干渉波の感覚的フィードバックによる骨盤底筋群の収縮促通効果を脳科学と運動学的視点から検証する。これらの検証を即時的、長期的に実施する計画を目標としている。 しかし、コロナの影響で、対象者を集めての測定が困難となり、令和5年度は、近赤外線分光法を用いた脳機能イメージング測定が困難であった。 そのため、地域在住高齢者の身体機能と尿失禁におけるアンケート調査の縦断的な報告を進めてきた。2018年より所属施設の近隣に在住高齢者に対し排尿回数、尿失禁回数に関する縦断的調査を行い、その結果を集計してきた。2018年から2022年の4年間において、回収が可能であった28名(男性15名、女性13名)の排尿回数は、10.5±1.6から10.3±1.7と変化がなかったが、ICIQ-SFの点数が1.3±2.4から2.5±3、尿失禁頻度0.5±1.0から0.8±1.1となり、加齢とともに症状が出現していることが明らかとなっている。また、尿失禁症状がない対象者においてもQOLが低下していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和5年度は、機能的近赤外線分光法(以下fNIRS)を用いた測定が困難であったため、地域在住高齢者の身体機能と尿失禁におけるアンケート調査の縦断的な報告を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、機能的近赤外線分光法(fNIRS)の測定が可能となったため、健常成人女性と高齢者に対する測定を進めていく。
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Causes of Carryover |
健常女性を対象とした脳科学的、運動学的な影響を明らかにする予定であったが、機能的近赤外線分光法(fNIRS)の測定機器が使用できなかったため、予算(対象者への謝礼、研究補助者の人件費、実験用具の物品など)が残っている状況である。次年度は、現在実施している高齢者の身体機能と尿失禁症状に関する論文の投稿に加え、基礎研究を完遂する。
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