2022 Fiscal Year Research-status Report
焦燥性興奮のある認知症高齢者への入眠前のハンドマッサージの効果の検証と導入
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20K11150
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Research Institution | The Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing |
Principal Investigator |
山本 浩子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 准教授 (50341243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百田 武司 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (30432305)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 認知症高齢者 / 焦燥性興奮 / ハンドマッサージ |
Outline of Annual Research Achievements |
認知症高齢者の尊厳ある生活を支えるケアの一つとして、認知症の行動・心理症状 (Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia; 以下、BPSD) への非薬物療法の重要性が示されている。特に、BPSDの一つである焦燥性興奮は、認知症高齢者に高頻度で発症しており、効果的なケアの確立が求められる。 2022年度は、焦燥性興奮のある認知症高齢者に対して入眠前のハンドマッサージを行うことによる効果の検証として、無作為割付にて介入群と対照群に分けて、軽擦法を主としたハンドマッサージを実施した。対照群は、通常のケアのみとした。主要評価項目は、認知症高齢者の焦燥性興奮を評価する、コーエン・マンスフィールドagitation評価票日本語版とした。副次的評価項目は睡眠状態を客観的に評価するために「眠りSCAN; (パラマウント社NN-1520)」を用いた。 2022年度内にリクルートを完了する予定であったが、COVID-19の影響で中断したため、データ収集が遅延した。 また、2022年度は日本認知症ケア学会において中間報告を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19による感染拡大の影響により、対象施設からの受け入れが断続的に中断した時期があったため、データ収集が遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施期間を2023年度まで延長し、ハンドマッサージの効果の検証と高齢者ケア施設に導入するためのプログラムの作成を目指す。 具体的には、COVID-19の感染状況をふまえ、対象者の安全を第一優先に考えたうえで、統計的検出力にたえうる必要対象者数を目標に、既に承諾が得られた施設に継続してデータ収集を行う。そして、効果の検証を確認した後、高齢者ケア施設に導入するためのプログラムを作成する。 なお、研究が計画通りに進まない場合は、ハンドマッサージの効果の検証についての成果をまとめる。
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Causes of Carryover |
2022年度は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、データ収集が中断したことや、学術集会がWeb参加となったため、研究費の執行に遅れが生じた。 今後は、ハンドマッサージによる介入の目標達成数まで継続してデータ収集を行い、効果の検証を行う。そして、介入の効果が検証された後、ハンドマッサージを高齢者ケア施設に導入するためのプログラムを作成し、試行する。併せて、学会発表等も行う。
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