2021 Fiscal Year Research-status Report
Clarification of pathophysiology of shoulder impingement syndrome and effect of rehabilitation
Project/Area Number |
20K11151
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井樋 栄二 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (80193465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村木 孝行 東北大学, 大学病院, 理学療法士 (50404778)
山本 宣幸 東北大学, 大学病院, 准教授 (80375287)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | バイオメカニクス / 肩インピンジメント症候群 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では肩インピンジメント症候群の病態解明とリハビリにより治療効果の証明を目的としている。肩インピンジメント症候群は現状では多くの疾患を含んでおり、いまだその病態は十分に明らかにされているとは言えない。本研究では生体力学的手法を用いて主に肩峰下および烏口下で生じている接触・衝突現象を定量的に評価すること、そして、実際の肩インピンジメント症候群の患者でも治療前に動作解析を行うことを第一の目的とした。治療に関して、保存治療が第一に選択されている。中でもリハビリテーションの果たす役割は大きい。本研究では現在行われている肩インピンジメント症候群に対するリハビリテーションがどのような機序で有効なのか明らかにし、この疾患に対する治療法の一つとしてエビデンスを確立することを第二の目的とした。 研究は1)遺体を用いた生体力学的研究、2)患者での病態評価、3)患者での介入効果の証明、の3つからなる。A)インピンジメントの病態解明(生体力学的研究)まず新鮮遺体を用いた生体力学的研究で接触現象を圧センサーで、動作解析を磁気センサーで行い病態を定量評価する。B)インピンジメント患者での動態観察 臨床診断でインピンジメントと診断された患者に対してその病態をより定量的かつ客観的に評価するために磁気センサーを体表に貼り付け肩甲上腕関節および肩甲胸郭関節の動作解析を行う。インクリノメーターを用いて肩甲骨の傾き、回旋、内外旋動作を定量評価する。 C)リハビリテーションの効果証明 インピンジメントと診断された患者に対して、痛みや可動域を調べ、リハビリテーション介入前後で前述した肩甲上腕関節および肩甲胸郭関節の運動にどのような変化があったのか調査する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新鮮遺体肩の入手が遅れ、新鮮遺体肩を用いた生体力学的研究の準備、実施が遅れたことが主な理由となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
新鮮遺体肩を用いた生体力学的研究では接触現象がどのような肢位でどの部位に生じているのかを圧センサー、磁気センサー、透視装置を用いて定量的かつ客観的に評価する。肩峰下もしくは烏口下インピンジメントと診断された患者に対して非侵襲的に肩甲上腕関節および肩甲胸郭関節の運動評価を行うことによって生体力学的研究によって観察された接触現象が実際の患者でも起きているのかの確認をすることができる。更に本研究ではリハビリテーション介入前後で更に同様の評価を行うことによってリハビリテーション介入によってどのような運動動作がどのように変化したのか客観的にとらえることができる。A)インピンジメントの病態解明(生体力学的研究)対象:新鮮遺体肩10肩。装置:特製の肩固定装置に標本を固定。計測動作:屈曲、外転、下垂内外旋、外転内外旋。圧センサーによる烏口肩峰アーチの接触現象の定量評価、磁気センサーによる肩甲上腕関節の動作評価、レントゲン透視装置による肩峰-骨頭間距離の観察を行う。B)インピンジメント患者での動態観察 対象:肩峰下および烏口下インピンジメントと診断された患者それぞれ5人。計測動作:屈曲、外転、下垂内外旋、外転内外旋。磁気センサーおよびインクリノメーターによる肩甲骨の動作解析、超音波検査による動的解析、MRI検査による3次元動態解析を行う。C)リハビリテーションの効果証明 インピンジメントと診断された患者に対して、痛みや可動域を調べ、リハビリテーション介入前後で前述した肩甲上腕関節および肩甲胸郭関節の運動にどのような変化があったのか調査する。対象:肩峰下および烏口下インピンジメントと診断されリハビリテーション介入が行われた患者それぞれ5人。計測動作:屈曲、外転、下垂内外旋、外転内外旋。磁気センサーおよびインクリノメーターによる肩甲骨の動作解析と超音波検査による動的解析を行う。
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Causes of Carryover |
論文採択の費用および成果報告する学会出張旅費が次年度に回ることが予想されるため
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Evaluation and Management of Glenohumeral Instability With Associated Bone Loss: An Expert Consensus Statement Using the Modified Delphi Technique.2021
Author(s)
Rossi LA, Frank RM, Wilke D, Provencher CMT, Millet PJ, Romeo A, Walch G, Lo I, Yamamoto N, Bokor D, Di Giacomo G, Tokish J, Lech O, Itoi E, Garrigues G, Scheibel M, Boileau P, Calvo E, Arce G, Toro F, Sugaya H, Ranalletta M, Parada S, Savoie F, Verma NN, Chahla J.
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Journal Title
Arthroscopy.
Volume: 37
Pages: 1719-1728
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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