2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of new gait training exercise by using augmented reality technique for stroke patients with hemispatial neglect symptoms
Project/Area Number |
20K11182
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
北間 敏弘 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (60272902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
駒形 純也 健康科学大学, 健康科学部, 助教 (20712798)
杉浦 篤志 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (90755480)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 視運動性刺激(OKS) / 拡張現実(AR) / 仮想現実(VR) / 姿勢バランス / 下肢荷重量 / 脳卒中 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、姿勢と歩行バランスの不安定な脳卒中患者に対する歩行能力向上のために、光学透過型ヘッドマウントディスプレイによる拡張現実空間(AR)における視覚刺激を用いて下肢荷重バランスを麻痺側へ偏移させる新たな治療方法の確立を目的とする基礎的研究である。今年度はまず、ARによる視覚刺激システムの構築と、刺激条件の基本的パラメータの検証・確立をめざすとともに、これまで行ってきた仮想現実空間(VR)による視覚刺激効果の検証を行った。透過型ヘッドマウントディスプレイによる刺激提示法の構築はほぼ完成した。また、健常被験者を対象として、このシステムによる視覚刺激条件の検証を、①透過型HMDデバイスの特徴に起因する室内環境の明度によるOKS効果の違い、および②視覚パタンの方向と速度による効果の違いについて検証した。その結果、2つの明度条件間における荷重偏移量に有意差は見られず、一様な背景条件であれば明暗の条件によらず同様な荷重偏移効果を引き起こせること、水平OKS、回旋OKSいずれにおいても40°/sの刺激速度が荷重偏移効果において最適であること、さらに回旋OKSの方が大きい効果を示すことが明らかとなった。外界の視野が見える状態に視覚刺激提示を重ねて提示しても下肢荷重の偏移を起こすことが可能となる結果が得られてきている。また、健常被験者を用いたVRによる荷重偏移の解析結果については、VRにより静止立位および歩行条件のいずれの場合においても視覚提示なしのコントロールと比較して有意な刺激方向への荷重偏移が明らかとなり、この研究成果についての論文発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
透過型HMDを用いたAR環境による視覚刺激システムの構築がほぼ完成した。視覚刺激提示の刺激条件の基本的パラメータの検証・確立をめざすため、室内環境の明度および、視覚パタンの方向と速度による足圧荷重偏移効果の違いを調べた結果、外界が透過して見える視野状態に視覚刺激提示を重ねて提示しても下肢荷重の偏移を起こすことが可能となる結果が得られている。また、健常被験者を用いたVRによる荷重偏移の解析結果については論文発表を行った(Komagata et al.,2020)。しかしながら、全体としては、感染拡大防止への対応により、十分な被験者実験データの取得および次の段階の実験準備に一部遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
透過型HMD刺激提示法を用いて、静止立位による十分なサンプル数データを収集するとともに、歩行条件における荷重偏移の実験準備とデータ収集・検証を行い、VR視覚提示による荷重偏移の有効性について解析を進める。
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Causes of Carryover |
設備備品費においては、次年度以降に新規の製品あるいは他の仕様の製品が発売される可能性があること、透過型HMDによる被験者実験のデータサンプル数が感染拡大防止への対応で予定数を下回ったこと、またそれに伴い、予定していたその他の実験準備が開始できなかったことの理由により繰越を行った。成果発表についても国内外の学会の開催中止等により、旅費の使用機会もなかったため、次年度以降の成果発表のために繰越を行なった。
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Research Products
(5 results)