2023 Fiscal Year Annual Research Report
New approach for neurorehabilitation with the intermanual transfer
Project/Area Number |
20K11213
|
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
深堀 良二 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (40457784)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 両手間転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
手の動作に関する学習は利き手依存であり、それらの動作学習は対応する大脳皮質運動野に記憶されると考えられている。これらの記憶は非利き手にも影響を与えることが分かっており、このことを両手間転移と呼んでいる。本研究では両手間転移を担う神経回路の解明と、運動障害時の機能回復に関する基礎的な成果を目指して進めている。 これまでにレバーの移動軌跡などの測定データを用いて、両手間転移に関する研究を進めた。反応時間や加速度などのパラメータの計算、また、試行間隔や試行内・試行間でのレバー押し回数の測定、などのデータを解析した。その結果、訓練期間が短い動物と長い動物を比較すると、長く訓練したことにより両手間転移が促進されていることが明らかになった。 これまでの研究で、大脳皮質運動野の破壊を試みてきた。令和5年度ではローズベンガルを用いた光血栓法(Photothrombosis法)による運動野近傍に梗塞部位を作成し、この脳梗塞モデル動物を用いて前肢の運動障害について検討した。シリンダーテストを用いて前肢の使用頻度を観測したところ、脳梗塞モデル動物では脳梗塞を生じさせた運動野に対応する手の利用頻度が減少した。 これらのモデル動物を用いて両手間転移の実験を検討した。また、これまでの成果を学会での口頭発表、ポスター発表を行った。また、メディカルクリエーションふくしま2023にて一般の方や企業に対して研究成果を紹介した。
|
Remarks |
深堀良二, 小林和人, 2023, 疾患モデル動物における脳機能・身体機能の評価, メディカルクリエーションふくしま(令和5年11月1日、福島県郡山市)
|