2021 Fiscal Year Research-status Report
T2強調画像信号強度およびT2を指標とした把握動作時の手内筋活動分析
Project/Area Number |
20K11218
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Research Institution | Tohto University |
Principal Investigator |
秋山 純和 東都大学, 幕張ヒューマンケア学部, 教授 (10285976)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | コンパクトMRI / 活動筋分析 / 手内筋 / 把握動作 / 握力把握 / 中間把握 / 精密把握 / 母指把握 |
Outline of Annual Research Achievements |
リハビリテ-ション医学における運動分析は、表面筋電図法、超音波法が大きな役割を果たしてきた。我々はが行っているMRI法では、運動による深部筋を含む全ての活動筋、非活動筋および、協同筋の観察が可能と考えられる。手内筋活動分析の前に、我々は道具を用いたときの前腕筋の活動を分析してきた。本研究では、道具を使用時の手内筋活動の分析を目的としている。道具を用いたときの活動分析が進めば臨床でのリハビリテーション医療に役立つと考えられる。2020年度から手内筋活動分析を行っている。鎌倉(1994)は、把握動作を握力把握系、中間把握系、精密把握系、母指把握系の4つに分類しており、本研究では、これを基に各道具使用時の手内筋活動分析を進めている。しかし、COVID19の影響により、対面の研究となるため、研究協力者による運動およびMRI撮像が困難な状況が続いている。2021年度にプローブ内の円筒における固定方法を決定した。また運動前後で同じ位置で撮像できるようにデバイスを作製した。手内筋の測定において当初、自覚的運動強度として(Borg scale)の18以上として2021年度研究を進めたが、測定結果から負荷強度が強いほど手内筋の協同作用が多くなる可能性が示唆された。各手内筋の協同作用を区別するためは、手内筋の単独での活動を測定する必要が生じ、2021年度は、主に手内筋活動を単独に測定するため指の負荷装置を考案作製した。手内筋における活動筋分析を測定できれば、MRI法による運動分析の新しい手法になると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度COVID19の感染により研究協力者における対面での運動分析が困難な状況が続いた。2021年1月にCOVID19が落ちついたかに見えたとき対面での実験を再開しようとしたが、その後すぐに感染が広がったため、再度様子見となった。2022年3月には、施設の都合いより、コンパクトMRIの移転計画があったが移転日がはっきりせず、測定が容易ではない状況にあった。また、移転にともない部屋の温度管理ができない状況と、また、コンパクトMRI機器における温度制御装置の不具合が生じて、調整が必要となった。装置の調整を行いながら、握力把握系動作である鍋の柄を持っての上下動作について測定を継続している。鍋の上下運動を分析していると、手内筋は協同作用が大きいと推察されるため、各種の道具を用いたときの活動分析を続けると同時に、2021年度に作製した負荷装置による手内筋各筋単独の活動状態を測定する。このため手内筋単独での負荷方法を考案中である。予定より遅れているが、2022年度に向けて、タオルを絞る動作、瓶蓋開閉動作、けしゴム使用時、ペットボトル開閉動作等の動作について活動筋分析を順次行う。2021年度はリハビリテーション医学会、日本スポーツリハビリテーション学会、標準徒手医学会で研究発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究代表者は、3回目のワクチン接種をするとともに、研究協力者は3回目以上のワクチン接種した者に限って実験を再開したい。2021年度に手の固定の方法はプローブ内における台を調整した。手内筋の運動はプローブ外で行うため同じ位置に戻すためアクアプラストでデバイスを作製、固定する方法を決定したが、なお微調整を行いながら測定を進める。運動方法、撮像方法を決定した。手を開いた状態で母指MP関節部の横断面を中心とする位置に決定したが、虫様筋について断面積が非常に小さいため撮像方法について検討を続ける。運動の種類によって適切な負荷量と運動回数では鍋運動では、握力の5%程度、50回程度と考えられる。各把握運動の分析は、安静時におけるマルチスライススピンエコー法で観察した後、マルチエコー法で観察を行う。2022年度は、手内筋個々の活動筋分析として、最大収縮と考えられるハンドグリップ運動を基準として、片手鍋を持つ運動、消しゴム運動、瓶蓋開閉動作、ペットボトル開閉動作等の手内筋の活動分析を順次行う。報告した前腕筋活動と合わせて考察を行う。COVID19の影響下にあるが、できる限り順次、握力把握(鉤型)鞄の柄を持つ動作、中間把握(三面把握標準型)印鑑を押す動作、中間把握(三面把握亜型Ⅱ)鉛筆を使う動作、精密把握(包囲軽屈曲把握)茶筒の蓋を引き抜く動作等の活動分析へと進めたい。
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Causes of Carryover |
コンパクトMRIを設置している部屋の移動の話があり、混乱を避けるため一時的に実験研究を様子見、中止した。前後してCOVID19による影響を大きく受ける結果となった。研究は被 験者である研究参加者に依存している面があり、対面での測定がリスクを伴うため少ない状況になった。このため、当初予定した研究参加者への謝礼が計画と異なる結果となっ た。また、研究場所は県外にあるため、COVID19による緊急事態宣言で県外移動が困難な状況になった。 学会で学会発表をおこなったが、すべてWEBとなり交通費等が必要なくなり、このため予算と異なる結果となった。
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Research Products
(6 results)