2020 Fiscal Year Research-status Report
脊髄小脳変性症と多系統萎縮症患者のQOL向上を導くリハビリテーション介入の検討
Project/Area Number |
20K11219
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
春山 幸志郎 順天堂大学, 保健医療学部, 特任助教 (20865878)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | リハビリテーション / 効果判定 / 調査研究 / 脊髄小脳変性症 / 多系統萎縮症 / 生活自立度 / QOL / COVID-19 |
Outline of Annual Research Achievements |
脊髄小脳変性症・多系統萎縮症友の会の会員(約1000人)に対しての、全国一斉アンケートを行い、生活状況とリハビリテーション効果の関連性を明らかにすることを目的として、具体的な行動計画を開始した。まずは4月以降、患者会に対してアンケート票送付と住所録活用の承認を正式に得た。その後、業務委託を前提として、アンケート発送業者((株)日本能率協会総合研究所)と質問項目に対して、郵送体制とレイアウトの詳細の議論を進めた。そのアンケート内容に基づいて、9月に順天堂大学保健医療学部倫理委員会での倫理審査承認を受け、本学と業務委託先との間で業務委託契約および機密保持契約を締結した。個人情報保護の観点から、患者会の住所録に研究代表者および業務委託先は関与しない条件としたため、アンケート票は患者会に一度郵送され、患者会で宛先ラベルを添付後、11月半ばにアンケート票を順次発送された。〆切は12月末とし、患者会会報を通してリマインドを計2回実施。最終的に返送数は591/1000件となった(返信率59.1%)。データ入力作業などの事後処理を経て、2月18日にデータおよびアンケート原票納品となった。データ納品を受けて、研究代表者がデータクリーニングを開始した。順次解析データを取りまとめ、COVID-19と関連した早期発表が必要なデータより学会および論文発表準備を進めている。次に、病名と介護保険や生活自立度などの大まかな生活機能で層別化した患者自己報告によるリハビリテーションの効果判定結果を統計学的に解析し、どのような背景因子を持つ対象者がリハビリテーションの恩恵を受け、具体的にどの程度の頻度、どの程度の量のリハビリテーションが必要かを明確にする段階へ進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
倫理委員会開催時期のタイミングが合わなかったこと(1回/2M)、および業務委託契約にかかる日数が当初の予定よりもかかった関係で、アンケート票発送が2~3ヶ月遅延した。しかし最低目標である2020年内の発送には間に合っており、データ納品がなされていることから調査自体は既に終了し、データ解析および結果報告(学会発表、論文執筆)までは遅延理由なく進められている。
|
Strategy for Future Research Activity |
データ解析を基に論文執筆を進める。COVID-19に関する調査結果の迅速な公表と、その後に本調査の主要目的であるリハビリテーション効果判定因子の解析と公表へ進める。今後の計画は当初の予定通り課題なく進行可能である。
|
Causes of Carryover |
データ解析用の統計ソフトウェアを検討していたが、残額がソフトウェア購入費用(約20万円)に達していなかったため、次年度での請求に切り替えたことから残額(約13万円)が生じた。
|