2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study on speech assistance / supporting device with myoelectric signal for dysphonic person
Project/Area Number |
20K11226
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Research Institution | Nippon Bunri University |
Principal Investigator |
大惠 克俊 日本文理大学, 工学部, 教授 (80388123)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 発声補助装置 / 筋電位信号 / 人工喉頭 / 食道発声法 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度においては,主としてArduino+Myoware化した食道発声法訓練支援デバイスと人工喉頭制御システムの精度向上に関する研究を実施した. 食道発声法訓練支援デバイスに関しては,データの平滑化を行う際の移動平均の条件を改良することで,前年度より精度の高いデータ処理が可能となった.また電極の貼付位置に関してはより簡便に適切な箇所へ貼付することが可能となった.人工喉頭制御システムに関しては,Arduinoの制御プログラムの改良により音声の高さを3段階に制御可能となった.本システムを小型化,ユニット化することで実用試験に供することが可能となると考える.これら2テーマに関しては,実用化の一歩手前まで進めることができたと考えられる. 研究期間全体を通じて,当初目的としていたテーマのうち人工喉頭システムの制御システム,食道発声法訓練デバイスに関しては,ほぼ計画通り実施することができた.いずれも小型化,高精度化,さらに低価格化を目的としてArduinoを用いたシステムの試作に成功した.発声補助用小型ポンプに関しては,従来形状の改良から空気の粘性を利用した新しいポンプユニットの提案と有限要素解析までを行った.その過程においてより効率の高い形状(真空エジェクタ)に着目することができ,今後の研究課題となった.スピーキングバルブに関しては,スライド式バルブの考案と有限要素解析までを行ったが,実現可能な形状にまで煮詰めることができず,達成度としては不十分であったと考える.人工喉頭本体の改良に関しては人的リソースの不足から,形状およびメカニズムの提案程度しか実施できず,次年度以降の課題となった. 所属を移動したことで一部の研究が滞ったが,2023年度より新規採択された科研費により滞っていたテーマを含めて研究を進める予定である.また新型コロナの影響も収まったので,実地テストも行う予定である.
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