2021 Fiscal Year Research-status Report
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20K11264
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Research Institution | Tohto University |
Principal Investigator |
大竹 祐子 東都大学, 幕張ヒューマンケア学部, 准教授 (70744374)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 筋力発揮調節 / バランス能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,筋力発揮調節能力や運動の正確さが,立位バランス・動作の安定性にどう影響するのかを調べ,まとめることを目的とする. 令和3年度は初年度遂行予定であった,下肢の筋力発揮調節能力を調べ,年代や運動特性・身体状況による違いを把握することを目的としていたが,昨年同様新型コロナウイルス感染症の蔓延により活動制限や入構制限のため,ほとんどの研究活動が滞る結果となった.一方,計測機器(下肢伸展力測定機)については,作成が済み,改良を重ねてプレ計測を行うところまで到達した.計測内容は以下の通りである. 健常成人を対象とし,三次元動作解析システムおよび床反力計を用いて,筋力発揮調節能力と姿勢安定度の測定を行った.筋力発揮調節能力はPC画面上に提示した正弦波に合わせて下肢伸展運動を行った際の目標出力と発揮力の誤差の算出により評価した.なお,発揮した力は計測ポジションでの最大下肢伸展力の30~50%とした。姿勢安定度評価指標は,立位保持中の安定性限界面積と重心動揺面積の比の対数値を用いてIPS(Index of Postural Stability)を算出した. 結果,下肢伸展運動による垂直分力と視標との誤差とIPS値は関連する傾向が見られた.つまり,筋力発揮調節能力の高い被験者は姿勢安定度も高い傾向が見られた.現在計測環境を確定するためのプレ実験を行っている.これらを踏まえ,今後本実験,被験者を増やし研究継続する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
学内感染状況の悪化,第5波・第6波などのため,活動制限や入構制限を強いられ計画したことを満足に遂行するには至らなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
現在計測環境を確定するためのプレ実験を行っている.計測環境,プロトコルを確定させ,今後本実験,被験者を増やし研究継続する予定である. まず健常若年成人を対象とし,感染状況を見ながら中高齢者の参加者を募りデータ収集していく.内容については、下肢伸展運動の垂直分力だけでなく、関節運動のブレを表す他方向の2分力についても詳細に検討していく予定である.また,動的バランス能力(IPS)のみならず,筋力発揮調節能力と日常生活動作時や歩行時の運動学的指標との関連についても調査する.
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Causes of Carryover |
計測に際して必要な消耗品(三次元動作解析システムで使用する赤外線反射マーカー・被験者衣類等)や被験者謝礼金,学会参加費等が必要となる.
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Research Products
(1 results)